――U-19日本代表時代から、代表ではずっと一緒にプレーしていますから、お互いの特長も分かり合えているのでは?
 
遠藤 もう特長は分かっています。僕が運動量で中盤を広くカバーしながら、僚太がゲームを作る。最終予選では、さらにお互いの良さを引き出せればと考えています。
 
大島 僕も航のことはだいたい分かっているつもりですよ。Jリーグで対戦する際も意識していますし。
 
遠藤 僚太がボールを持ったら、「うわ、なにかしてきそうだな」と思っているよ。奪ってやろうって気持ちもあるけど、クラブでは最終ラインに入っているから、そうそう前にも行けなくて。だから、うちのボランチにチャレンジしてもらっている。
 
大島 僕は航のいるほうを避けることが多いかな(笑)。セットプレーになった時も、決めないでくれって願っているしね。
 
――この世代はこれまで、U-19アジア選手権、U-22アジア選手権、アジア大会と重要な大会で準々決勝敗退を繰り返してきました。?鬼門〞となる準々決勝は、やはり意識していますか?
 
遠藤 今回は準々決勝を勝ってもリオ五輪の出場権を得られるわけではないですが、同じ過ちを繰り返したら本大会には行けないわけで。準々決勝だけを強く意識はしていないですが、そこは通過点として絶対に勝ちたいです。
 
大島 やはり、あの悔しさは繰り返したくないですね。ただ、航が言ったように勝ってもまだ次があるわけで、僕も準々決勝だけを意識しているわけではないです。
 
――決勝トーナメントではここまで2戦して2敗しているイラク、アジア大会で敗れた韓国などとの対戦も予想されます。難しい試合が続くと思いますが、最後に意気込みをお願いします。
 
遠藤 簡単ではないと思いますが、自分たちの戦い方を貫いて、必ずリオへの切符を勝ち取りたいです。
 
大島 そうだね。まずはリオの切符を摑み取って、そこから本大会に上手くつなげていきたいです。
 
 
●プロフィール
遠藤 航(浦和/DF)
えんどう・わたる/1993年2月9日生まれ、神奈川県出身。178センチ・75キロ。南戸塚SC―南戸塚中―湘南ユース―湘南―浦和。J1通算54試合・8得点。J2通算104試合・15得点。日本代表5試合・0得点(2016年1月21日時点)。U-23代表ではボランチを務める。今季より浦和に加入。
 
大島僚太(川崎/MF)
おおしま・りょうた/1993年1月23日生まれ、静岡県出身。168センチ・64キロ。船越SSS―静岡学園中―静岡学園高―川崎。J1通算97試合・3得点(2016年1月21日時点)。確かなテクニックとパスセンスでチームを操る司令塔。U-23代表の中軸を担う。
 
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