『スター・ウォーズ Ep VIII』公開延期。『アバター2』と真っ向勝負の2017年末へ

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ディズニーが『スター・ウォーズ エピソードVIII』の公開時期を変更しました。従来は2017年の夏映画(5月)予定でしたが、新たなスケジュールでは2017年12月へ約7か月ほどずれこみます。

この延期により、『フォースの覚醒』が超えられていない壁、世界興行収入歴代一位の『アバター』(2009)続編、『アバター2』と『エピソードVIII』が同じ月に公開を迎える見込みです。

『スター・ウォーズ エピソードVIII』(正式タイトル未発表)は、2015年のヒット作『スター・ウォーズ / フォースの覚醒』(エピソード VII)から始まる三部作の2本目。監督は『フォースの覚醒』のJ.J.エイブラムスから、脚本も兼任するライアン・ジョンソンに交代します。

ディズニーの公式発表では公開延期の理由について触れていません。一方 ハリウッド・リポーターなど米国エンタメ業界誌の「ディズニー関係者」ソースでは、『フォースの覚醒』がクリスマス映画として成功したためそれを踏襲することになった、と分かるような分からんような説明がされています。

クリスマスは夏と並んで大作映画の並ぶ時期ですが、2017年末に予定されているほかの映画といえば、ジェームス・キャメロンの『アバター2』があります。『フォースの覚醒』はすでに米国内では歴代興収一位の成功を収めていますが、全世界で歴代興収一位はいまだに『アバター』(2009)。2017年末には、史上最大級ブロックバスターの続編同士が直接対決することになります。

スター・ウォーズ映画の公開時期といえば、創造者ジョージ・ルーカスは旧三部作エピソードIV〜VIを公開したあと、「撮影技術が自分のイマジネーションに追いつくまで待つ」として、新三部作エピソードI〜IIIまで実に16年の間隔を空けました。

この期間に(全9部作と聞かされていた)ファンの期待が高まり、IV〜VIこそスター・ウォーズのあるべき姿との認識が固まったことも手伝って、一部のファンはエピソードI〜IIIに対して「ルーカスはスター・ウォーズが分かっていない」と猛反発したのはご存知のとおり。(ルーカスは新三部作ののち、『スター・ウォーズ』を撮っても批判非難ばかりでほとほと嫌気が差した、エピソードVIIにあたる新作を撮ろうとしたのも会社の業績と従業員とのためと語りましたが、それはまた別の話)。

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ルーカスの新旧三部作は1977年, 1980年, 1983年および1999年, 2002年, 2005年と3年ごとに公開でしたが、ディズニーが買収してから初の三部作となるエピソードVII・VIII・IX (2019年予定)は、VIIIが半年延期されても約2年ごとで早めに決着が付く予定です。

さらにディズニーは需要がなくなるまで毎年スター・ウォーズの新作長編映画を公開する方針を公言しており、三部作のあいだの年にも毎年スピンオフを公開します。今年2016年の年末にはエピソードIV直前の時期を舞台に、デス・スターの設計図を運んだX-Wing乗りたちを描いたスピンオフ Rogue One が公開予定 (国内では翌2017年1月)。

エピソードVIIIを年末にずらしたのは、Rogue One からわずか5か月で公開することで、「まだ / またスター・ウォーズやってるの?もう多すぎて分からないよ」となってしまうことを防ぐマーケティング的な理由もあるかもしれません。

(余談ながら Rogue One は、香港の大スター ドニー・イェンなど中国系の役者を大きくフィーチャーすることで、スター・ウォーズの神通力がいまひとつ通用しない大市場である中国でのスター・ウォーズ浸透を狙う役割もある作品。中国本土でスター・ウォーズのブランドが弱いのは、旧三部作が1970〜80年代だったため、当時の状況からリアルタイムで見たノスタルジー世代がほとんど存在しないことから)。

スター・ウォーズ エピソードVIIIは現在プリプロダクション段階で、撮影は来月からロンドンで始まる予定。中身は VIIから直接続いて、レイやフィン、カイロ・レンといった新キャラクターたちの冒険を描きます。ネタバレにならない範囲の情報としては、フィン役のジョン・ボイエガは「VIIよりももっと暗くシリアスな内容」になるといい、VIIの監督 J.J. エイブラムスはVIIIの脚本が良すぎて「自分で監督すればよかったと後悔している」と語っています。