手持ち不動産の「減価償却」をうまく活用すれば、経営者の手取りは2倍に増える?

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「もっと役員報酬が欲しい!」
経営者の願いを叶える減価償却

 新年を迎え、決算処理を考える時期がやってきた。経営者が課税所得を抑えるには、多額の減価償却が取れる資産の取得が一般的だ。ごく簡単に言うと減価償却とは、企業が建物や自動車、機械設備など、長期間使用できる高額資産を買ったとき、一度に費用に計上せず、毎年少しずつ費用に分けて計上していくという、会計上の手法である。

 減価償却費を計上することによって毎年かかる課税所得を減らし、税率を落としたり、将来に繰り延べたりすることで、税負担を平準化する狙いがある。こうした方法は、法人だけでなく、高額(3000万円以上)の所得がある個人でも同様の手法が取られている。

 一般読者には難しい概念かもしれないが、不動産を保有する経営者がこの「減価償却」の考え方を知っておくと、自らの手取り収入を増やすための大きなメリットとなる。今回は、不動産に関わる減価償却のメリットについて解説しよう。

 まず、「繰り延べ」の概念と目的から説明しよう。中小企業の状況を見ると、年800万円以下の所得金額について特例が適用されており、法人税率が23.9%から15%に引き下げられる。課税所得を下げるだけでなく、税率も下げられるのだ。これに加えて、政府からは法人税率の引き下げの方向性が示されている。利益の繰り延べを行うと、将来の低くなった税率を使うことができる。

 このように法人はわかりやすいのだが、オーナー経営者の場合、法人で課税されるか個人所得で課税されるかは常に意識する必要がある。「役員報酬を増やして自分の手取り年収を増やしたい」と思っていても、所得税が高いために、3000万円程度に抑える経営者はたくさんいる。なぜかといえば、所得税率が累進で高く、法人税率よりも明らかに上回ってしまうからだ。

 こうした人たちに対して、筆者は「役員報酬を増やしたらどうか」と提案し続けている。その背景には、減価償却で個人の課税所得を下げることができるという事実があるからだ。この手法を使えば、手取り年収を2倍にすることも可能になるし、税率を意識せず、「働きに見合った役員報酬」を設定することができるようになる。

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