NPBでは、今季より本塁上のクロスプレーにおける捕手のブロックならびにランナーのタックルが禁止となる。過去には危険なクロスプレーで選手が負傷するケースも多く、MLBでは2年前からこれらを禁止している。

すると19日放送、フジテレビ「すぽると!」では「新ルールでプロ野球が変わる」と題し、NPBで活躍する森友哉筒香嘉智、MLBでプレーをするシアトルマリナーズ・青木宣親ら選手のコメントを伝えた。同番組で放送された、NPB選手らのコメントは以下の通りだ。

「今までのルールに比べれば、走者はかなり有利になった。(ランナーは)ベースに真っ直ぐ入っていきやすい。逆に送球の精度が上がっていかないとキャッチャーもタッチにいけない」(埼玉西武・秋山翔吾

「盗塁のタッチみたいにグラブでいかないといけないので練習の仕方も変わってくる」(東北楽天・嶋基宏

「ブロックなしになることで守る側としてはちょっと不利になる。タックルは怖いんで良かったかなと思います」(埼玉西武・森友哉

「守備側にすればアウトになる確率は減ると思いますし、ちょっとでも逸れたらブロックできないので今まで以上に外野手は(捕手の)構えたところ、タッチできるところにピンポイントで投げなければ。大きいケガがなくなるので、そのリスクが一番。思い切ってスピードを殺さずホームにいける」(横浜DeNA・筒香嘉智

選手が語っている通り、ランナー有利という見方が強い新ルール。キャッチャーはランナーの進路を防ぐことができないため、ホームベースの手前に構え、クロスプレーでは「追いタッチ」(捕球してからランナーを追いかけるようにタッチをする)が増えることになりそうだ。

すると、このルール改正で「野球が変わる」とまで言い切った青木は、番組のカメラに対し「外野手の自分からすると捕殺は相当減りますね。絶対アウトのタイミングでセーフになったことが幾つもあります」と自身の経験を語ると、本質的なプレーの考え方についても言及した。

「ランナーを2塁に進めさせない。2塁に行かれるとヒット1本で帰ってこられちゃうので2点目を防ぐような野球が必要。ホームベースを踏まなければ点にならないわけですから、そこをガードができないってなれば点取り(点の取り合い)になります。ってなると2点目をやらないようにやるのが一番得策」。

こう説明するも、「ランナーで(ホームに)帰ってくる時も今までの感覚でアウトなのが全てセーフ。実際そう」と言葉を続けた青木は「1点を取りたい時は全部ゴー。アウトかもしれないっていうのはゴーです」とキッパリ。今季のNPBが点の取り合いになるという見方を示した。