豪快なミドルで先制点を決めた大島(中央)。流れを引き寄せる大きな仕事だった。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 グループリーグ第3戦のサウジアラビア戦、すでに決勝トーナメント進出を決めていた日本は、前節のタイ戦からメンバーを10人変更し、さらにシステムも通常の4-4-2ではなく、4-3-3に変えて臨んだ。慣れない形の影響か序盤は苦戦を強いられたが、その悪い流れを断ち切ったのが大島の豪快な一発だった。
 
「スペースがあったのでリラックスして打つことができました。コースは良かったかなと思います」
 
 中盤でボールを持つと、相手DFをさらりとかわし、ゴールから約30メートルの距離で右足を振り抜く。強烈な一発はネット右隅へと突き刺さった。普段は冷静な男が喜びを爆発させ、はにかみながらベンチへと駆け寄る。自身のなかでも会心のミドルだったのだろう。
 
 この日は、遠藤からキャプテンマークを預かっての出場だった。大島のなかで記憶に残る試合になった――と想像したが、腕の腕章に関してはプレーと「関係ないですね」とキッパリ答える。
 
 常に平常心、自分のペースで――、その想いは変わらなかったようだ。だからこそ、どフリーで逆に力んでしまうような場面でも、綺麗なフォームでシュートを打てたのかもしれない。
 
 また、シャイな性格に見えて「できるだけみんなと会話をするようにしている」とも話す。この日は、チームで一番年下の井手口や三竿と中盤を形成し、ふたりを牽引する姿も見られた。
 
 大島は「グループリーグで3勝できたのは凄く大きい。サウジアラビア戦は(決勝トーナメントで当たる)イランをイメージしながら戦ったが、勝てて良かった」と収穫を語る。
 
 今予選初めて試した4-3-3は上手く機能したとは言い難いが、チームの司令塔が結果を残し、勢いに乗れたことは大きい。決勝トーナメントでも大島がチームを牽引する活躍を見せてくれることに期待したい。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)