HAPPYな日本美術が勢揃い! 恵比寿の山種美術館で「ゆかいな若冲・めでたい大観」

写真拡大

年の初めにめでたいものを見たり、飾ったりするのは縁起が良いもの。新春にふさわしく、日本美術を代表する画家たちの作品の中から、めでたいモチーフやゆかいな表現の絵を集めた、ハッピーになれる展覧会が開催中。

2016年1月3日(日)から3月6日(日)まで恵比寿の「山種美術館」では「【特別展】伊藤若冲 生誕300年記念 ゆかいな若冲・めでたい大観 ―HAPPY な日本美術―」を開催。七福神や鶴亀など、新春にふさわしい吉祥画や、ユーモアたっぷりな作品が約70点揃う。

注目は、今年で生誕から300年を迎える、江戸時代の画家・伊藤若冲(じゃくちゅう)の墨画。大胆なフォルムで描かれた鶏がみごとな押絵貼屏風《群鶏図》や、愛嬌のある七福神《布袋図》、動物の姿が生き生きと描かれた《河豚と蛙の相撲図》などで、ウィットに富んだ表現を楽しんで。

最近は若い層にも人気の伊藤若冲。今回は《布袋図》や《恵比寿図》など初公開の5点を含む墨画を堪能できる。

明治時代から昭和にかけて活躍した日本画家の横山大観や、戦前の京都画壇を代表する竹内栖鳳(せいほう)など、近代日本画に大きな功績を残した作家の作品も並ぶ。

横山大観の作品では、日本一の霊峰・富士の姿を描いた「心神(しんしん)」をチェックして。日本の象徴と言える富士山を、大観は多く描いているけれども、題名に魂の意味を持つこの作品は圧倒的な存在感で、代表作のひとつになっているとか。


竹内栖鳳の「《艸影帖(そうえいちょう)・色紙十二ヶ月》」のうち「鯛(一月)」に描かれた「鯛」も祝いの席などに用いられ、めでたいとされる吉祥のモチーフ。さらに、大正から昭和にかけて、繊細な描写で人気を博した小林古径(こけい)の気品あふれる「鶴」なども登場。

このほか、幕末から明治にかけての画家で、圧倒的な筆力で海外でも評価の高い河鍋暁斎(かわなべきょうさい)の「五月幟図(ごがつのぼりず)」など、江戸から近代を彩った縁起の良い名画ばかり。


また、幕末に人気を博した浮世絵師・歌川国芳の「白面笑壁のむだ書」(展示は1/3〜2/7)「きん魚づくし ぼんぼん」(展示は2/9〜3/6)のような、ユーモアたっぷりの戯画が揃う、ハッピーな日本美術も必見。同時代に蒔絵や漆工芸の分野でも活躍した絵師・柴田是真の軽妙な動物戯画「墨林筆哥(ぼくりんひっか)」なども、見れば思わず笑みがこぼれそう。

一流の絵師たちによるめでたいモチーフや笑顔になれる作品で、春から「福」を呼び込もう。

画像 トップ:伊藤若冲 《河豚と蛙の相撲図》 18世紀(江戸時代) 紙本・墨画
画像 上:横山大観 《心神》 1952(昭和27)年 絹本・墨画淡彩 山種美術館
画像 中:竹内栖鳳 《艸影帖・色紙十二ヶ月》のうち「鯛(一月)」 1938(昭和 13)年頃 絹本・彩色 山種美術館
画像 下:歌川国芳 《きん魚づくし ぼんぼん》 1842(天保 13)年頃 中判錦絵[2/9〜3/6 展示]