個人投資家の間で人気が高まっている「株主優待」。株主優待は権利確定日に一定数以上の株を持つ株主に対して、企業側から贈られる「プレゼント」だ。自社商品やサービスをはじめ、日用品からグルメなどのプレゼントをもらえるだけでも十分うれしいが、それ以外にもメリットは少なくない。ファイナンシャルプランナーの森田悦子氏がいう。

「人気の優待銘柄は長く持ち続ける人が多いうえ、『安くなったら買いたい』と多くの投資家が下落するのを待ち構えています。そのため、市場環境が悪化したり悪材料が出たときでも売られにくく、一定の買いも入るため、株価が下がりにくい傾向があるのです」

 賞味期限切れ肉問題など相次ぐ不祥事で赤字に転落した日本マクドナルドホールディングス(2702)はその典型例だ。大幅に下落してもおかしくない状況なのに、株価は問題発覚前と比べて1割程度しか落ちていない。店舗で使える飲食券の優待が、株価を下支えしていると見られる。メリットはまだある。

「配当には約20%の税金が課せられますが、株主優待は実質的に非課税。優待には現金同様に使えるクオカードなどの金券も多く、現金配当と同様の価値があると考えればおトク度は高いといえます」(同前)

 しかも、保有株数に応じて配分される配当とは異なり、優待は小口の株主に有利に配分されるケースが多く、個人投資家が相対的に得することが多い。

 株主優待制度を実施する企業は1200社以上あるが、そのうち金券を贈る企業は3割以上ある。金券の優待はクオカードだけでなくギフト券や図書券、おこめ券、飲食店で使えるジェフグルメカードなどバリエーションが豊富。全国どこでも使えるうえ、金券ショップやネットオークションで換金しやすいのも魅力だ。

「対象を一定期間以上継続保有する株主に限定する優待も増えていますが、長期保有すると金券の額面を大幅増額してくれる企業もあります」(同前)

 金券を使ってもよし、換金してもよし。自身の生活スタイルに合わせて銘柄を選びたい。

※週刊ポスト2016年1月29日号