「インタビューは『ガチ』なプロレス」プロインタビュアー・吉田豪の聞き出す力 - 土屋礼央の「ざっくり聞くと」(第17回)
土屋: 土屋礼央の「ざっくり聞くと」、今回のテーマは「インタビュー」です。この道の第一人者、プロインタビュアー&プロ書評家の吉田豪さんにうかがいます。インタビューするときは、まず何を心がけたらいいのでしょうか?

吉田:俳優さんやミュージシャンの方に聞くと「見どころ、聴きどころを聞かれると一番カチンとくる」ってよく言いますね(笑)。

土屋:ああ…! プロモーションの最初の方は良いんですが、数を重ねてくると、飽きてきちゃうというか。もっと裏事情を聞いてほしいんですよ、「どの部分がベストテイクですか」とか。そういえば、ラジオとかのインタビューで、いつも「最後にファンにメッセージを」っていうのもありますよね。

吉田:あれ最悪ですよね!

土屋:あれを、自分なりにどういう風に聞くかっていうのが…。

吉田:ボクは絶対に聞かないですよ。メッセージなんて、そんなものあるわけないじゃないですか。

土屋:なんであれ最後に聞かれるんでしょうか?

吉田:決まりごとになっちゃってるんですよね。それは、MCの人が聞かれる側に回ったことがないから、そんなこと聞かれたって困るってことがわかってないだけなんだと思います。

土屋:じゃあ、インタビューをするだけでなく「受ける」というのも大事なこと?

吉田:聞かれる側を経験すると、この質問は面倒くさいんだなとか、全く調べないで取材に来る人ってこんなにイラっとくるんだなってことがわかるじゃないですか。

以前、夕刊紙の取材で、「あなた、どんな仕事やってるの?」から始まったことがあって、何も調べていない上に敬語すらもないっていう(笑)。結局、やられたらイヤなことは、聞かれる側の仕事をしてみると絶対にわかる。ただ、聞かれる側の気持ちを理解したのはいいけど、相手に気を使いすぎちゃうのも良くないですよね。

土屋:僕もこの企画が始まる時にここの会社(LINE)の偉い人と打ち合わせをしたんですが、その時に「へ〜!歌うたってんだ!普段は何やってんの?」」て言われて(笑)。 もうちょっと頑張らないといけないなと思いました。※土屋は2002年紅白出場歌手

吉田:最低限のマナーと知識は欲しいですよね。ボクも最近、小学館の忘年会で某有名まとめサイトの人に「吉田さんってライターさんなんですか? 普段、紙とネットのどっちで活動してるんですか?」って聞かれて、もっと頑張ろうと思いましたよ(笑)。