近年、多くの研究から「口内の生活習慣病」といわれる歯周病の恐ろしさが明らかになっている。歯周病が、心疾患、脳卒中、糖尿病、肺がん、食道がん、膵臓がん、口腔がん、ED(勃起障害)の発症リスクを高めることが指摘されてきたが、大規模な調査で乳がんの危険性を増大させることもわかった。

米バッファロー大の研究チームが、米医学誌「Cancer Epidemiol Biomarkers Prev」(電子版)の2015年12月21日号に発表した。

メカニズムはまだ不明だが...

研究チームは、乳がんの発症と歯周病の関連を調べるため、乳がんにかかっていない閉経後の女性7万3737人を対象に7年間の追跡調査をした。女性のうち26.1%の人が歯周病だった。その結果、期間中に2124人が乳がんになった。

歯周病だった人は、歯周病ではなかった人に比べ、乳がんの発症率が14%高かった。中でも、歯周病に加え喫煙をしている人(過去20年以内にタバコをやめた人も含む)は、そうでない人に比べ36%も高くなった。

同大のジョー・フルーデンハイム教授は「歯周病が乳がんを引き起こすメカニズムは、まだわかりません。歯周病の原因菌が体の循環器官の中に入り、最終的に乳房組織に影響を与えるのでしょう。我々に言えるのは、口内を清潔にケアしてほしいことと、歯周病と思ったら早めに歯科医を訪ねることです」と語っている。