FW最年少のオナイウ。鈴木や久保のゴールに刺激を受けていた。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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「(鈴木)武蔵くんや久保くんが点を取ったので自分も取りたかった」
 
 16日のタイ戦の翌日、試合をそう振り返ったのは、手倉森ジャパンのFW陣で最も若いオナイウだ。タイ戦では後半開始からピッチに登場し、直後の49分には最終ラインの裏に抜け出し、チームの2点目に絡んだ。

 本人は「緊張は特にしなかった。相手とのコンタクトだったり、ボールをキープの部分ではある程度できたかなと思う」と笑顔を見せる。

 元々、手倉森監督はタイ戦でオナイウを先発起用する考えがあったという。

「(オナイウ)阿道はスタメンで考えていたが、サブにした。それは試合前日の練習でフィットしなかったから。ただ、その日の夜に少し発破をかけて、(鈴木)武蔵に代えて半分くらいやらせられればと思っていた。高い身体能力を十分に発揮してくれた。細かいところの技術を高められれば、彼にももっとチャンスが来るのかなと思う」

 試合前日の発破というのは、具体的にどういった内容だったのか。本人に聞くと、「もっと積極的に自分のプレーをしていけと言われた。それは意識しなくてはいけない部分だと感じた」と答える。

 タイ戦を見る限りでは自らボールを呼び込み、果敢に勝負を仕掛けた。手倉森監督のアドバイスは効いていたように感じる。
 
 オナイウは高校時代まで代表と無縁の道を歩んで来た。それが一昨年の9月、U-20ワールドカップの出場権を懸けたU-19アジア選手権にサプライズ招集を受けた。

 しかし、チームは準々決勝で北朝鮮に敗れ、世界への切符を逃し、その試合で先発を務めたオナイウは前半だけで交代を命じられる悔しさを味わった。
 
「あの時と比べれば自分に求められているプレーを明確にできるようになってきた」
 
 忘れられないミャンマーでの大会から確かな成長は見せている。
 
 すでにグループリーグの1位突破を決めている日本は第3戦(1月19日)でサウジアラビアと対戦するが、オナイウが先発する可能性は高い。
 
「もっと強引にシュートに持って行ける回数を増やしたい」と、サウジ戦へ静かな闘志を燃やす。鈴木、久保、浅野と実績十分の先輩たちの間に割って入るのは簡単ではない。ただ、そのポテンシャルは随一と言える。
 
 U-19代表では、なにもできないまま大会を去ったが、同じ悔しさを味わうわけにはいかない。あの時のリベンジ、そしてより頼れるストライカーになるために、オナイウは虎視眈々とゴールを目指す。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)