築70〜100年のものがほとんど。
不動産投資の「お金も労力もハンパない」というイメージに引きずられ、一歩を踏み出せずにいるサラリーマンも多かろう。だが実際、本業は会社員でありながら投資を成功させ、専業大家に転身する人も少なくない。今回は不動産投資を成功させる極意を実例から学ぶ。

◆社会問題化した「空き家」をカネに変える技術

 空き家の増加が社会問題になっている。全国の空き家件数は約802万戸。空き家率は13.5%と過去最高になり、7〜8軒に1軒は空き家という状況だ。この空き家に目をつけ、“空き家不動産投資”を行なっているのが村上祐章さん。

「きっかけは8年前。大学卒業後、就職せずにフリーター同然の日々を送り、気づけば30歳になっていました。ある日、地元・京都の町を歩いていたら空き家が多いことに気づいたんです。そのときに、『空き家を再生させ、人に貸して家賃収入を得る』という空き家不動産投資のモデルを閃きました」

 不動産投資はある程度の自己資金がないと始められない。融資を引くにも属性が問われ、年収が低ければその道は絶たれてしまう。しかし空き家不動産投資の場合、自己資金はほとんどかからず融資を引く必要もないという。

「“物件を購入せずに家賃収入を得られる”からです。従来の不動産投資の常識を覆す、まったく新しい不動産投資のスタイルと認識してください」

 空き家不動産投資の仕組みを聞こう。

「まず地元で空き家を探します。僕は京都で探しましたが、どこの地域でも発見できるはず。空き家を見つけたらその持ち主、オーナーを探します。近所の人に聞き込みすれば判明しますよ」

 次にオーナーに会いに行き、交渉だ。

「オーナーには正直に『空き家を使わせてください』と話します。で、『簡単にリフォームして再生させ、入居者を探して住んでもらいたいと思っています』と続けます。そして、『再生費用は一切かかりません。入居者の家賃の一部をいただければ僕は損しない。もちろん〇〇さんにも家賃をお渡しできます』と伝えます。すると大抵、興味を示してもらえるんです。空き家の処分に困るオーナーは多い。放置していた空き家の問題が解決し、収入も入るとなれば誰だってうれしいですよね」

 交渉成立後、空き家の再生と入居者募集にとりかかる。

「大がかりなリフォームはせず、清掃とゴミの片づけ、日曜大工程度の作業をするだけ。最大10万円程度の費用です。一方、入居者募集はチラシを配って再生した空き家の周辺で配布。家賃を周辺相場の半分程度と格安に設定するため、入居者はすぐに決まります」

 これで完了。家賃収入は基本オーナーと折半するそうだ。家賃6万円の場合、自身の取り分は3万円ということ。

◆空き家投資家は皆無だからひとり勝ち状態

 空き家をオーナーから借りて入居者に貸す。つまり“転貸”というわけだ。

「オーナーと僕、僕と入居者で賃貸借契約書を交わすのですが、オーナーとは『転貸許可』の条項を盛り込んで契約します。この条項を忘れるとトラブルに発展する場合もあるので要注意です」

 不動産の「仲介」には宅建士の免許が必要になる。だが前述のようにオーナーと入居者それぞれと契約を結べば仲介にあたらず、同資格は不要という。

「弁護士の先生にも『問題なし』と太鼓判を押されました」

 京都を皮切りに大阪や兵庫、岐阜などでも空き家投資を実践。8年で70軒の空き家を再生し、家賃収入は月100万円。ローン返済なく全額実入りだ。

「空き家は全国的に増えています。でも空き家不動産投資家はほとんどゼロに等しい。おかげでひとり勝ちで稼げますし、空き家再生は社会貢献にもつながってやりがいを感じられますよ」

【村上祐章さん】
専業大家。38歳。物件を買わず、借金もせずに家賃収入を得る空き家不動産投資を実践。近著に『常識破りの「空き家不動産」投資術』

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