昨季の国内女子ツアーの優勝者の活躍を振り返り、強さの要因を探る“Playback LPGATour2015”。第20回目は昨季「meiji カップ」でツアー初勝利を挙げた西山ゆかり。キャディを務めた師匠の芹澤信雄と二人三脚で掴んだことでも話題を集めたが、飛んで曲がらないドライバーが後押ししたのもまた事実だ。
【解説】西山ゆかりの精度の高いティショットを生み出すスイング連続写真(計11枚)
 西山は高校卒業後にプロ転向を目指して練習生となったもののプロテストに合格するまで8年の月日を要した苦労人。2008年のプロ入り後も、2012年までシードを獲得することができずステップアップツアーが主戦場だった。
 だが、2013年にステップアップツアーで初優勝を含む2勝を挙げるとようやく才能が開花。翌年に賞金ランク43位に入ってフル参戦の権利を得ると、シード1年目にしてツアー初優勝を挙げた。
 ツアープロコーチの辻村明志氏は西山の強さとして「飛んで曲がらず、飛距離と方向性(トータルドライビング)はツアーでもトップクラス」と芹澤と作り上げたティショットを挙げる。「彼女のスイングで注目してもらいたいのがスイングアークです。ゆったりと大きく、急加速や、急減速がなく、しっかりと背中にシャフトが当たるまで振り切れている(辻村)」
 「ダウンスイングからフィニッシュにかけて一番良くないのが減速。少しずつ加速しながらボールを打ち抜くことが理想で、急減速はもとより急加速もボールを大きく曲げてしまう原因である。出球の大きなずれ、ドチーピン、ドスライスで悩んでいるアマチュアには彼女を見習い、目先の飛距離は捨てて、ゆっくりとボールを飛ばすイメージから始めると良いのではないでしょうか」。
 また、ダウンスイングで右肩が突っ込む悪癖に悩んでいるアマチュアには西山の「右肩を抑えながらアドレスに入り、常にアウトサイドインにならないよう意識している」ルーティン、そして練習方法がオススメだ。
 「彼女がいつも行っている練習は、ドライバーの高さにティアップされたボールを3Wで連続打ちすること。それにより、リズム・打点などを意識し、スイングを一連の動作に結び付けているのだろう」。ティを飛ばさないようにクリーンヒットさせるためには、ヘッドをレベルに振ること、そして正しいリズムで打つことが必須。効果のほどは西山の結果が表している。
 今年の目標に「複数回優勝」を掲げた西山。精度の高いドライバーを武器に2勝目、3勝目を目指していく。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。コーチ転身後はツアー帯同コーチ、キャディとして上田桃子、濱美咲らを指導。今季は上田の出場全試合に帯同し、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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