カップルとの不仲の原因はアレルギーにあるのかもしれない

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夫や恋人とセックスした後に、膣の周辺が腫れたり、かゆくなったりする。あるいは、激しいくしゃみが出たり、のどが痛くなったりして気分が悪くなる。それでセックスが嫌になり、パートナーにも言えず、人知れず悩んではいないだろうか。

それ、ひょっとしたら「精液アレルギー」かもしれない。

専門医でも皮膚炎や性感染症と誤診するケースが多い

「精液アレルギー」は、大豆アレルギー、花粉アレルギーなどと同様、文字通り精液に触れるとアレルギー症状を起こす病気だ。正式には「精液血漿(しょう)過敏症」と呼ばれる。主に男性より女性の方が悪影響を受ける。

一般にはほとんど知られていなかったが、2013年6月、英マンチェスター・メトロポリタン大学で生殖科学を教えるマイケル・キャロル医師が、衝撃的な研究結果を発表してから広まるようになった。多くの女性を診察してきたキャロル医師は、「精液アレルギーは、専門医でも誤診しやすい病気で、皮膚炎や性感染症と診断された人の中にかなりの数の患者が隠れています。全女性の12%は精液アレルギーです」と発表した。

アナフィラキシー・ショックで意識失うケースも

特に20〜30代の女性は、精液に触れた直後や1時間以内に症状が表れる重症者が多いという。その症状とは、膣周辺に出る赤みや腫れ、痛み、かゆみ、灼熱感などだ。ウルシのように精液に触れた部分がかぶれたり、花粉症のようにクシャミが止まらなくなったりする。重くなると、アナフィラキシー・ショックで意識を失う場合がある。J-CASTヘルスケアでも報じたが、2015年12月の叶美香が緊急入院したケースがそれだ。(『叶美香を襲ったアナフィラキシー・ショック 原因は咳止めシロップ、危険はすぐそこに』)。

アナフィラキシー・ショックを防ぐには、「エピペン」と呼ばれる自己注射薬を携帯していなくてはならない。セックスをするのも命がけだ。

不妊症の原因にもなると指摘

専門医のサイトによると、精液アレルギーは不妊症の原因にもなるようだ。

「外部から入ってくる精液は一種の異物であり、これに体の免疫が過剰に反応し排除しようとして抗体(抗精子抗体)ができる人がいます。抗体ができるとアレルギー反応が起こり、精子を受け付けなくなりますから、原因不明の不妊症の13%は精液アレルギーが原因と認められます」

精液アレルギーは、初めて性行為をする時に起こる場合が多い。特定のパートナーとずっと性行為をしていたのに、突然アレルギーになる場合もある。予防法はコンドームを使うことが一般的だが、段階的に精液を薄めて膣内に入れて、慣らしていく方法もある。花粉症治療でも行なわれる「減感作療法」と同じだが、専門医のもとへ通院しなくてはならず、負担が大きい。

妊娠を希望する女性はどうしたらいいのか。精子を培養液で洗浄して、アレルギーのもとのタンパク質を除去した後に、人工授精や体外受精をすると妊娠率がアップする。

ネット上には、「私って、精液アレルギー?」と不安を訴えるサイトがある。

「どうしても、夫の精液が合わなくて......。いつも腟の中がかゆくなります。夫がお酒を飲んだ時は、さらにピリピリしてかゆさが増します」
「初めて彼氏の精液を飲んだ次の日に、膝から下がとても腫れてかゆくなり、虫刺されが広がったようになりました。肌荒れがひどくなり、明らかにニキビが増えました」

不安を感じたら、ぜひ1人で悩まずに専門医を訪れよう。