吉田鋼太郎「東京センチメンタル」は平成のおしゃれ寅さんか。今夜スタート

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今日1月15日からスタートするドラマ「東京センチメンタル」(テレビ東京系、毎週金曜0:12〜)。浅草にある和菓子店「くるりや」の店主・久留里卓三が毎回様々な美女に恋をし、東京のいろんな街でデートをするという物語だ。第1回を控えたいま、2014年の年末に放送された単発ドラマ版を振り返ってみよう。


井之頭五郎とは正反対? 吉田鋼太郎の東京デート案内


久留里を演じるのは吉田鋼太郎。彼にとって初主演ドラマとなった単発版は「谷中の恋」「深川の恋」の二本立てだ。
「谷中の恋編」の相手は40歳の春子(高岡早紀)。10年前、密かに想いを寄せていた彼女と、SNSがきっかけで再会する。とはいえ、55歳の久留里はスマホも恐る恐る使っている状態。しっかり者のバイト、あかね(高畑充希)に尋ねながらLINEの返信をし、デートの約束を取り付ける。
朝倉彫塑館で待ち合わせし、ヒマラヤ杉を通ってカヤバコーヒーでお茶。全生庵で座禅を組んで根津の名店・釜竹でうどんを食べる二人。そう、これはドラマでありながらおすすめグルメ&デートスポット紹介にもなっている作品なのだ。
「孤独のグルメ」ならば、井之頭五郎は一人で店を探して一人で料理と対峙するが、「東京センチメンタル」は女子が喜びそうなスポットを、久留里のあふれんばかりの下心とともに巡っていく……。しかも下戸の井之頭に対し、久留里は昼間っから女性とお酒を酌み交わす。

2016年版「東京いい店・やれる店」(やれないけど)


「深川の恋」ではデパートの催事担当であるみゆき(黒川芽以)と門仲(久留里に言わせれば「仲町と呼べ」らしい)デート。
富岡八幡宮で待ち合わせ、イベリコ豚のしゃぶしゃぶランチ。清澄庭園を散策して深川不動側の角打ちの店で一杯。また明るいうちから飲んでいる!
毎回、女性たちは久留里に思わせぶりな態度をとる。その度に「いけるかも!」と色めき立つ久留里。しかし2本とも、結局最後はフラれている。いわば、平成のおしゃれ寅さんといったところか。
ところどころに挟まれる女子のワンショットは、かつてホイチョイ・プロダクションズが「東京いい店・やれる店」をベースに制作していた「東京上級デート」(テレビ朝日系)を彷彿とさせる。

世代を超えた「※ただしイケメンに限る」


久留里は写真が趣味らしく、首からぶら下げているのは中古でも50万は下らないライカのM9。店ごとにうどんの食べ方やら日本酒の銘柄やらのうんちくを得意げにしゃべる。
これが一般の中年だったら正直見ていられないが、吉田の枯れた魅力と、「こんなに浮かれていてもおそらく最後はフラれるのだろう」という予想のおかげで楽しめる。フラれて帰って行く場所に高畑と片桐仁(近所の顔なじみ)が待っているという安心感もある。
連続ドラマ版ではここにさらに久留里と過去に何かあったらしい美女(大塚寧々)と、小栗旬演じる蕎麦屋がレギュラーとして加わる。若い頃からシェイクスピア作品を演じ続けてきた吉田は、小栗にとっては舞台俳優として偉大なる先輩であり、親しい間柄でもある。今回はおそらく吉田の主演作品に花を添えるべくひと肌脱いだのだろう。
プライベートでは22歳年下の女性との4度目の結婚が報道された吉田。連続ドラマで久留里は幸せになれるのだろうか。
(釣木文恵)