紅組が4年ぶりに勝利した大晦日のNHK紅白歌合戦。そんな中、舞台となったNHKホールでは、偽造入場券が大量に出回り、入場できない人が続出していたという。

本来、紅白の入場券は無料配布で、受信料を払っている人が応募できるもの。だが、当選は狭き門で、昨年は当選枚数1351枚に対し、応募は102万5枚と、実に倍率755倍だった。

そのため、どうしても紅白を生で見たい人はネットのチケット取引サイトを利用し、売買禁止と知りながら高い金額で入手する。夫婦で紅白を観戦する予定だった50代女性のC子さんも、偽造入場券を購入してしまったひとりだ。

「初め16万円で出ていたのですが、交渉したらすぐに11万円に値下げしたんです。そこで怪しいと思ったんですが、ネット取引は初めてだったので購入してしまったのです」
C子さんに送られてきた入場券は、男性名義でYという名前。これはBさんのものと一緒である。またA子さんに送られたものはMという女性名義だが、これも取材の結果ほかの偽造入場券にも使用されていた。

つまり、大量の偽造入場券の出所は限られていることが推測できる。そしてそれらが売買されたのは、すべて『チケットキャンプ』という取引サイトだった。

「チケットキャンプは昨年、大手SNSサイトである『ミクシィ』の傘下に入り、急激に成長してきました。豊富な資本力を背景にテレビCMを打ったりもしていますね」(音楽業界関係者)

ネット上ということで、多くは出品者と購入者は顔を合わすことなく売買される。“国内1の安心チケット売買サイト”を謳うチケットキャンプだけに、偽造チケットに対する購入者の保護は万全だと思うのだが。

だが、A子さんは声を荒らげて反論する。

「私は14万円以上も支払いました。しかも、そのうち1万円ほどは手数料などでチケットキャンプ側に取られているんです。当然、偽造チケットを売りつける人なんて、連絡がつくわけがありません。住所も連絡先もデタラメでしたから。それで、チケットキャンプに連絡しても、“当事者同士で話し合ってくれ”の一点張り。とても不親切でした」

A子さんは警察へ被害届を提出したという。ほかの購入者も15万円前後という高値で購入している。チケットキャンプへ適切な対応を求めたが、当事者間で解決するよう言われただけだった。