中国汽車工業協会(中国自動車工業協会)によると、2015年12月の中国市場における乗用自動車販売台数シェアで、日系車(日本ブランド車)は1−11月累計の15.73%から1.71ポイント上昇の17.44%になった。日本車については「衝突時にすぐに大破する」との“噂”が根強いが、消費者が日系車を選択するケースは着実に増えた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国汽車工業協会(中国自動車工業協会)によると、2015年12月の中国市場における乗用自動車販売台数シェアで、日系車(日本ブランド車)は1-11月累計の15.73%から1.71ポイント上昇の17.44%になった。日本車については「衝突時にすぐに大破する」との“噂”が根強いが、消費者が日系車を選択するケースは着実に増えた。

 1-11月累計と12月単月を比較すると、ドイツ系車が19.11%から15.03%へと、大きくシェアを下げた。フォルクスワーゲンの排気ガスに関連する不正問題が影響した可能性がある。

 米国系車のシェアは12.22%から12.78%にやや上昇。韓国系車は7.84%から8.79%とシェアを伸ばした。

 ドイツ系車の12月単月における販売台数は36万7000台、日系車は42万5800台、米系車は31万2200台、韓国系車は21万4700台だった。

 企業別の生産台数では、上海通用五菱(GM合弁)が21万3900台、上海通用(同)が21万2600台、上海大衆(VW合弁)が16万4200台、一汽大衆(同)14万8000台、東風日産(日産合弁)が13万9200台、北京現代(ヒュンダイ系)が12万8000台、広汽本田(ホンダ合弁)が9万9600台の順だった。ただし前期企業は中国ブランド車も製造している場合がある。

 日本車については、「燃費のよさは単純な軽量化のためであり、衝突した場合には車体が極端に破損するので危険」といったうわさが根強い。ただし、「日系車のボディーは衝撃を受けた場合に変形してエネルギーを吸収する設計」、「国外における試験でも日系車の安全性は保障されている」などの啓発を続ける専門家も珍しくない。

 2015年秋ごろからは、日本車の優秀さを認める記事も、それまでより目立つようになった。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)