[1.13 リオデジャネイロ五輪アジア最終予選GL第1節 U-23日本 1-0 U-23北朝鮮 グランド・ハマド・スタジアム]

 辛勝だった。しかし、実に手倉森ジャパンらしい勝利だった。

 前半5分に先制点が生まれる。DF山中亮輔(柏)のCKからDF植田直通(鹿島)がネットを揺らしてスコアを1-0とした。値千金の得点となったが、「1点を大事にしたいという意識に代わってしまった」と手倉森誠監督が語ったように、ここから北朝鮮に押し込まれる時間帯が長くなってしまう。

 ボランチに入る主将のMF遠藤航(浦和)、DF岩波拓也(神戸)と植田の2CBを中心にした粘り強い守備でゴールを守り続けるが、攻撃に移ろうとも敵陣深くまでボールを運べない。「ラインを引き過ぎて、ボールを奪った瞬間に裏を狙い過ぎた」(手倉森監督)ことで、チームは間延び。攻撃は単発となり、すぐさま攻撃権を奪われてしまった。

「自分たちがコンパクトにできなかったので、選手の距離を縮める工夫を皆でもう一度すり合わせないといけません。もう少し握る時間を作らないといけない大会になるかなと。いろいろなことを学びますね、戦いながら」(手倉森監督)

 得点はセットプレーからの1点のみだが、失点を防いだことで勝ち点3を手に入れた。遠藤が「2点目が取れれば理想的な展開ですが、それができなかったときは後ろでしっかりゼロで守るということは、チームとして意識していました」と振り返ったように、守備の意識はチームに浸透している。

 守備に関しては指揮官も「ディフェンスから構築してきたチーム」と自信を覗かせる。「点を取れなかったら取らせるなという話。我々は派手に勝てるチームではない。今日は本当に泥臭く1点を守り切ったことが勝利につながった」。決して派手ではないかもしれない。しかし、“らしさ”を発揮したチームは大事な初戦できっちりと勝利を収めた。

(取材・文 折戸岳彦)


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