フォーメーション&布陣 (C) SOCCER DIGEST

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 1月13日(日本時間1月14日)、プレミアリーグ第21節が行なわれ、レスターはアウェーでトッテナムと対戦して1-0の完封勝利を収めた。
 
 2日前のFAカップ3回戦でも顔を合わせ、2-2で引き分けていた両者。レスターのスタメンには、そのFAカップで果敢なドリブル突破からゴールを決めた岡崎が公式戦2戦連続で先発起用された。布陣は基本形の4-4-2で、最前線のもう一角には故障明けのヴァーディーが名を連ねた。
 
 中2日の過密日程のなかで行なわれた試合は、ホームチームが優勢。素早いトランジションと巧みなパスワークでレスターDF陣をかわし、テンポの良い攻めを展開する。
 
 受け身となったレスターは、自陣に人数を割いて対応。ボールを奪取後には岡崎、ヴァーディーを基点としたカウンターを発動し、リーグ最少失点(16)を維持するトッテナムDF陣の牙城を崩しにかかった。
 
 しかし、ゴール前を固められたトッテナムは攻め手を欠き、レスターも疲労のせいか出足が鈍い。カウンターにキレがなく、決定機を作り出せず……。目立ったシーンのないまま、前半はスコアレスで折り返した。
 
 後半はトッテナムが終始試合を支配し、レスターは劣勢に立たされる。
 
 前半以上に苦しい展開となりレスターは窮地に追い込まれるも、守護神のシュマイケルがケインとの1対1をストップするファインセーブを見せるなど守備陣が奮起し、トッテナムに得点を許さない。
 
 70分以降、レスター側により一層の疲労の色が見え始め、前線からのプレッシャーをかけられなくなり、トッテナムが敵陣でボールを操る時間が増えていくなかで、試合の均衡は破られた。
 
 83分、フクスの蹴った右からのCKを、ファーサイドでフリーになっていたフートが合わせ、辛抱強く耐えていたアウェーチームに待望の先制点が入ったのである。
 
 レスターはその後、しっかりとゴール前に強固なブロックを敷いて猛追するトッテナムから虎の子の1点を守り抜き、見事に3試合ぶりのリーグ戦白星を飾った。
 
 被シュート数は21本、ボール支配率では61パーセントと、攻め込まれたレスターだったが、こうした展開の試合で勝ちに持ち込むことができたのは、年末年始の3試合で無得点に終わり、勝点2しか稼げなかったことを考えれば、大きな意味を持つだろう。
 
 先発で出場し、77分にベンチに退いた岡崎は、前線からのチェックで相手最終ラインに自由なビルドアップをさせず、さらに相手のミスを誘ってチャンスを作り出すなど存在感は示していた。
 
 それだけに、ペナルティーエリアでのシュートシーンがことごとくフイになったのは残念でならない。疲労も蓄積するなかで高い精度のプレーをどれだけ維持できるかが、終盤戦の岡崎には求められるだろう。