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 禍を転じて福と為す等「失敗しても自分の力に変えよう」系の故事成語はありますが、実行するのは難しいものです。米国のタコス屋さんはある事件をユーモラスな動画に仕立て上げました。海外の広告・宣伝・プロモーション事例情報を提供している「AdGang」からの厳選記事を紹介するこの連載は、毎週水曜日更新です。

■キャンペーン概要

 時期:2015年
 国名:USA
 企業/ブランド:Frijoles & Frescas Grilled Tacos
 業種:飲食店

■事件をネタに変える姿勢、お見事です。

 アメリカ ラスベガスにあるメキシコ料理店「Frijoles & Frescas Grilled Tacos」が、夜中に強盗に入られるという不幸なアクシデントを逆手に取った、驚きの広告を打ち出しました。

 事件が起きたのは2015年12月16日未明。犯行の一部始終を映した防犯カメラの映像には、3人組の男たちがドアを壊して店内へと押し入り、レジを無理やり持ち去っていく様子が収められています。

 幸いレジに現金は入っておらず、また店には誰もいなかったことから、深刻な被害は無かったそうですが、事件の翌日、「Frijoles & Frescas Grilled Tacos」ではこの映像に面白おかしくキャプションを付け、YouTubeに公開したのです。

 キャプションとともに映像を紹介していきましょう。
 午前3時32分。  男がタコスを食べにやってきました。しかし、レストランは閉まっています。  ドアに石のようなものを投げつけるも、びくともせず……可哀想に、タコスが食べたいんだね。裏口にまわってごらん。  今度は見事ドアを壊すことに成功。本当に食べたいらしい。  一生懸命タコスを探す男たち。  倉庫の中も探します。でも見つかりません。  もしかしたら、レジの中にあるのかも?いや、宙に浮いているのかな?  ママが車でお迎えに来ました。ママもタコスが食べたいんだね。  レジの中にタコスがなかったら、ママはきっとカンカンだよ。

 この後画面は切り替わり、とっても美味しそうなタコスの写真とともに『人々をこんな行動に駆り立ててしまうほど美味しいタコスですみません。』というメッセージが表示されます。

 最後は犯人たちの顔をアップで映し、逮捕のための協力を視聴者に仰いだうえで、『彼らがそれほど食べたがった当店のタコスを、ぜひ味わいに来て下さいね。』とユーモアたっぷりに締めくくられています。

 こちらの映像は、YouTube公開後10日も経たないうちに300万回近くも再生されており、ピンチを巧みに利用した広告は大きな話題になりました。非凡な発想力と実行力に驚かされるプロモーションでした。

●動画はこちら

 

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 記事転載元:AdGang

山田 健介(株式会社PR TIMES)[著]