インフルエンザのために合流が遅れた遠藤はベンチスタートの可能性もある。その際は、原川が代役を務めそうだ。また、セットプレーのキッカーとして矢島が評価を上げており、南野に代わって先発するかもしれない。

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 U-23日本代表は本日13日、日本時間の22時半にリオ五輪出場を懸けたアジア最終予選の初戦を迎える。今回の最終予選は従来のホーム&アウェー方式ではなく、カタールでの短期集中型で開催され、本大会へ進めるのは16か国中3か国。日本はグループリーグを突破し、決勝トーナメントで3位に入る必要がある。

 前日練習を終えた手倉森監督は記者たちを前に「(明日は)最後にプレッシャーや緊張をパワーに変えられれば怖いものないと選手に言ってあげたい。まあ、そこは俺のミーティングにかかっているけどね(笑)」と笑いを誘ったが、本番を翌日に控えた緊張感も漂わせていた。スタメンは「試合前のミーティングで伝える」という。

 気になるのは1月4日にインフルエンザに罹り、9日にチームに合流したばかりの遠藤の起用法だ。手倉森監督は「トレーニングを再開した期間が、休んだ期間を上回っていない。今後、6戦を戦うことを予想すると、慎重に考えたい。ただ、もうひとつの考え方は、彼はフレッシュだということ。ひとつゲームに絡ませるべきか考えなくてはいけない」と、逡巡している様子だ。

 前日練習で行なったハーフコートでの11対11をでは、先発組と思われるビブス組に遠藤の姿はなし。ただ、途中から遠藤はビブス組みに入ると、粘り強い守備を披露し、指揮官も「今日2本目で白(ビブス)を着させて、いきなりセカンドボールへの激しさが増した」と目を細めた。
 
 キャプテン、そして不動のボランチとして存在感は抜群なだけに、やはり大事な初戦でスタメンに名を連ねるのか、それともベンチスタートになるのか。指揮官の決断は今大会の行方を左右すると言っても過言ではないだろう。
 また前日練習では2日続けてのセットプレーの確認も行なった。この日は攻撃面の動きを繰り返した。

 キッカーを務めそうなのは、左利きの山中、右利きの矢島、大島、南野だ。その際に、サプライズで先発の可能性が出てきたのが矢島だ。前述の11対11では途中までビブス組に入り、精力的にプレー。正確なプレースキックは魅力で、矢島が試合開始から登場し、南野が“スーパーサブ”で起用される形も考えられる。

 一方、初戦の対戦相手、北朝鮮に関してはいまだ“謎”な部分が多い。現状で大会登録メンバーをひとり少ない22人しか発表しておらず、エース格と目されたパク・ヒョンイルは落選。試合の6時間前までなら登録選手の変更が認められているが、なにか驚きの手を使ってくるかもしれない。

 選手たちは「北朝鮮はロングボールを主体にしてくる」とのイメージを共有しているが、虚を突く相手の動きにも注意が必要だろう。

 手倉森監督は初戦に向けて最初の20分で戦い方が変わると話す。「0-0で過ぎるか、最初に取るか。その後の相手の出方も変わってくる」。指揮官が重要視する立ち上がりに若き日本代表はどのような姿を見せるのか。いよいよ五輪への厳しい戦いが幕を開けようとしている。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト)