正しい情報をつかむ力が仕事上の強みになる!インターネット情報の精査術

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会議やプレゼンなどの場では、最新のデータやトレンドを踏まえた情報を多く持っている人ほど、一目置かれるはず。今はインターネットで情報を手軽に拾える時代でもあるけれど、そこで得た情報を鵜呑みにしすぎないことも大切なのだとか。

「インターネットの情報は、発信元の原典をコピペ引用しているものも少なくはなく、なかには引用者の主観によってニュアンスが意図的に変えられているものも見られます」と、働く女性のアドバイザー的存在として多数の著書を執筆している有川真由美さんは話す。

できるだけ正確な情報を収集したいなら、新聞社や出版社、省庁や企業の研究機関などの信頼性の高いサイトを参照するのが安心。そうではないサイトの情報を利用するときは、精査する必要がある。そのポイントを教えてもらおう。
◆専門家の意見を重視する

SNSの普及により、いろんな人が匿名で意見を公表し、広められる時代に。でも、より信ぴょう性の高い意見を抽出したいなら、実名と肩書きを公表している専門家の意見を重視して。匿名の人が述べる専門外の意見は、責任感のない発言である可能性があると心得て。

「ただし、専門家の意見だからすべてが正しいと決め付けるのは、情報を鵜呑みにしていることになります。専門家の情報であっても『本当に正しいか』という疑いの目を忘れずに、複数のサイトを確認して裏を取るようにしましょう」(同)

◆情報の出典元や参考文献クレジットを確認する

引用元のクレジットをきちんと表記しているサイトは、制作者の情報管理意識が高いことが伺え、サイト全体の信ぴょう性も比較的高いと考えられる。

「クレジットを見つけたら、できるだけその出典元の原典を検索して、情報に間違いがないか確認しましょう。すると『●●が調べたデータによると…』と出典元を明言して人に伝えることができ、情報の正確さや調査力を評価してもらえます」(同)

ニュースサイトに多いキュレーションサイト(他サイトの記事を収集してまとめたサイト)の場合は、自動で記事配信元のクレジットが表記されるため、その配信元サイトもチェックすると情報の信ぴょう性を判断する材料になる。

◆「本当かどうか」を疑い、裏を取る

また、情報を鵜呑みにしないための基本として、情報を探す際は常に「このデータは本当なのか」と疑うクセをつけて。

「いくつかのサイトを比較すると、同じデータを扱っているはずなのにランキングなどの数字が違うことあります。こうした場合は、データの入手方法がちがうか、制作者が意図的に情報を操作している可能性もあります。正しい情報を入手するためには、ひとつのサイトの情報を鵜呑みにせずに、複数の情報を検索して比較し、裏を取ることを習慣にするのがおすすめです」(同)

情報が氾濫している時代だからこそ、よりよい情報や正しい情報を知っていることが強みになるはず。間違った情報に惑わされないためにも、情報精査術を身に付けよう。

有川真由美
作家・写真家。化粧品会社事務、塾講師、科学館コンパニオン、衣料品店店長、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリーカメラマン、新聞社広告局編集者など、多くの職業経験を生かして、働く女性のアドバイザー的な存在として書籍や雑誌などに執筆。44か国を旅し、旅エッセイも手がける。著書は『「働く女(ひと)」の77のルール』『いつも仕事がうまくいく女の41のリスト』(以上、PHP研究所)ほか多数。