昨年の国内女子ツアーの優勝者の活躍を振り返り、強さの要因を探る“Playback LPGATour2015”。第17回は昨季「KKT杯バンテリンレディスオープン」で悲願のツアー初勝利を挙げた菊地絵理香。157cmと決して大きくない体格ながらも切れ味鋭いショットを連発するショットメーカーのスイングの秘密とは。
【解説】ショットメーカー・菊地絵理香、全身を余すことなくフルリリースしきれているスイング連続写真(計11枚)
 2012年に初シードを獲得してから常に安定した成績を残しながらもなかなかカップに手が届かなかった菊地だったが、昨年4月に行われた「KKT杯バンテリンレディスオープン」で単独首位発進すると最後まで追いつかれることなく完全優勝。「いつ優勝してもおかしくない」と言われていた中堅にようやく春が訪れた。
 ツアープロコーチの辻村明志氏は菊地の長所として「ミート率の高さ」を挙げる。「非常にドライバーの精度が高く、ボールの捻じれの少ない菊地選手は、狭いフェアウェイ、深いラフといったセッティングのコースでは基本的に上位にくる選手。彼女の優れているミート率(打点)の高さはショットメーカーでは必須条件であり、ゴルフの一番大切な技術である。アイアンショットでのタテの距離の狂いは少なく、今シーズンの好成績につながったと言える(辻村)」
 そんな芯を外さない技術は全身を余すことなく使いきれているスイングから生み出される。「写真を見てわかるように、バックスイングは力みなく、左肩があごの下まで入り、右肩が首の後ろまでしっかりと回っている。そして常にトップの位置は捻転が効いており、ここでも力みがない。切り返しは、リリースしながら体とクラブが右腰の前で揃ったら右サイドを低い位置で動かしながら深く押し込んでいて、フォロースルーからフィニッシュにかけて左腰より右腰が目標方向に押し切れている」。
 また、アマチュアに手本として欲しい部分は「フィニッシュでクラブヘッドが目標方向を指すまで振り切れている」点を挙げる。「なぜ参考になるかと言うと、フィニッシュで力んで最後まで体を使いきれていないと腰はここまでリリースされてこないから」。飛ばそうとして力んでしまうのは良くなる話。最初から最後まで余計な力みのない菊地と自分のスイングを是非比べてもらいたい。
 初優勝後も「日本女子オープン」で韓国の超新星チョン・インジと最後まで競り合ったり、年末のツアー対抗戦「Hitachi 3Tours Championship」ではMVPを獲得するなど大きく飛躍を遂げた菊地。今季は「メジャー優勝」を目標に掲げ戦っていく。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。コーチ転身後はツアー帯同コーチ、キャディとして上田桃子、濱美咲らを指導。今季は上田の出場全試合に帯同し、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。

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