イスラム国によるテロの脅威が高まる今、「有事の金」とも呼ばれるだけに金が高騰する局面も大いに考えられる。しかし、金以上に旨味があるのはプラチナだという。

 プラチナは金と比べて地上在庫量や産出量が20分の1以下と希少性が高い。リーマンショック前は、1トロイオンス(約31.1グラム)当たり2000ドルを超え、金の約2倍という価格だった。その後、2008年に両方とも暴落するが再び上昇し、現在は金の価格がプラチナを上回る逆転現象が起きている。なぜ希少なプラチナが金より安くなっているのだろうか。金アナリストの豊島逸夫氏が解説する。

「プラチナは貴金属としてだけでなく、レアメタルとしてディーゼル車の排ガス浄化触媒に多く使われています。価格逆転の理由は昨年のVW問題の影響によるもの。投機マネーがプラチナに見切りをつけて売っているからなんです」

 1トロイオンス当たり金より200ドルも安くなっているプラチナだが、この先どうなるのだろうか。

「以前のような2倍の価格差はともかく、現在の安さは異常です。いずれ投機マネーが売ったものを徐々に買い戻していくと考えると、金よりもプラチナの方が旨味がある。今年の後半にはプラチナのほうが高いという本来の姿に戻っていくはずです」(同前)

 とはいえプラチナの購入には注意が必要だ。

「まとめ買いは禁物。プラチナは値動きが荒く、投機的に大きく動きます。ある一時点で予算を全部投入するのは高値掴みのリスクがあるので、細かく分散して買った方がいい」(同前)

 コツコツと積み立てておけば、今年後半から来年にかけて嬉しいボーナスが入ってくるかもしれない。

※週刊ポスト2016年1月15・22日号