最終予選前の2試合で手応えを掴んだU-23日本代表。手倉森監督も自信を深めたようだ。(C) J.LEAGUE PHOTOS

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 リオデジャネイロ五輪アジア最終予選に向けてカタール・ドーハで合宿中のU-23日本代表は、決戦直前にふたつの対外試合を行ない、2連勝を収めた。
 
 ともに情報漏れを防ぐため非公開で実施したなか、6日のU-23シリア代表戦には2-1、7日のU-23ベトナム代表戦には2-0で勝利。シリア戦はMF南野拓実が貫禄の2発を決め、ベトナム戦ではMF豊川雄太、FWオナイウ阿道がネットを揺らした。特にベトナム戦のゴールはいずれも狙いとしていた縦に速い仕掛けから奪ったもので、本番へ期待を抱かせた。
 
 また、シリア戦では他国との試合で8戦ぶりとなる失点を喫したが、修正を求めたベトナム戦では先発10人を入れ替えながら相手をシャットアウトした点も収穫だろう。
 
 それでも、手倉森誠監督は「前回(ベトナムとは昨年3月のリオ五輪アジア1次予選・第2戦で対戦)は90分で2-0。今回は45分で2-0なので、ハーフタイムに『レベルが上がっている』と褒めた。そうしたら後半はゼロ。『なにも変わってないぞ』と言う羽目になった」と振り返る。
 
 ベトナム戦は後半、相手のシュートが2度、ポストを叩く場面もあり「肝を冷やされた。とどめを刺しにいくよう是正したい」(手倉森監督)と表情を緩めなかった。そして13日に迫ったグループリーグ初戦・北朝鮮に向けて「勝って『よっしゃ』ではなく、より気を引き締めて臨まないといけない。そう思わされた2試合」と語った。
 
 また対外試合を終え、今大会の日本の方向性を示す発言が指揮官の口から出た。非公開でベールに包まれた試合内容の一端をこう明かす。
 
「縦への速さが増してきた。まず相手の裏を取る、という優先順位をつけて蹴らせた。1本のパスで破れれば合理的だし、ゴールに向かうダイナミックな動きと、従来のポゼッションを織り交ぜていければ」
 
 昨年末の沖縄・石垣島合宿でも取り組んだロングボールが、ここに来て機能し始めている。
 
 そのなかでベトナム戦では先制点の豊川、2点目のオナイウの起用がはまった。豊川は相手の背後を突く動きが得意で、オナイウは高い身体能力を活かして、多少アバウトなボールでも収めることができる。
 
 オナイウは「この代表で初めて得点できたし、前でキープしたり、競り負けなかったことは自信になった」とコメント。シリア、ベトナムを新たなスタイルで下し、手倉森監督のメンバー選考の意図が形になってきた。
 
「全員を起用し、叩いたことでゲームコンディションを整えることができた。2日間の試合の疲れはあると思うけど、あとは調整。高いところまでいけたので、ここから落としていけばいい。順調です」
 
 指揮官の言葉に自信もみなぎってきた。14年1月のチーム結成から2年。集大成の最終予選へ、チームの仕上げは最終段階に入った。
 
【試合結果】
■国際親善試合 vs U-23シリア代表
1月6日(水)
90分(45分×2)
日本 2-1(前半1-0、後半1-1)シリア
 
■得点
36分:南野拓実
60分:失点
70分:南野拓実
 
■スターティングメンバー
1 櫛引政敏
2 松原 健
4 岩波拓也
5 植田直通
6 山中亮輔
7 原川力
8 大島僚太
10 中島翔哉
18 南野拓実
9 鈴木武蔵
11 久保裕也
 
■交代
HT 植田直通 → 奈良竜樹
HT 原川力 → 三竿健斗
73分 南野拓実 → 豊川雄太
73分 鈴木武蔵 → オナイウ阿道
85分 松原健 → 室屋成

■国際親善試合 vs U-23ベトナム代表
1月7日(木)
 90分(45分×2)
日本 2-0(前半2-0、後半0-0)ベトナム
 
■得点
11分:豊川雄太
18分:オナイウ阿道
 
■スターティングメンバー
22 杉本大地
5 植田直通
12 室屋 成
13 奈良竜樹
15 亀川諒史
17 三竿健斗
19 井手口陽介
14 豊川雄太
21 矢島慎也
16 浅野拓磨
20 オナイウ阿道
 
交代
HT 杉本大地 → 牲川歩見
69分 浅野拓磨 → 鈴木武蔵
69分 豊川雄太 → 南野拓実
69分 三竿健斗 → 原川 力