氷河急行

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「旅行といえば飛行機」のこの時代、たまには鉄道に乗ってゆったり旅をするのはいかがだろうか。車窓に目が釘付けになるような美しく壮大な風景を、最高のサーヴィスとともに楽しめる7つの贅沢な鉄道旅。

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2/7氷河急行
人生のうちの7時間を使うとしたら、これはその最高の使い道のひとつだ。雪に覆われた山峡や緑豊かな渓谷、91のトンネル、そして291の橋を旅していくこの見事な路線は、1920年に開業し、世界中の富裕層はスイスアルプスを颯爽と旅することができるようになった。1930年にはサンモリッツとツェルマット間が初めてつながり、2005年には運行75周年を祝って1等車と2等車にパノラマ車両が加えられた。さあ、「世界で最もスローな高速列車」に乗り、「古き流行の最先端」を走ろう。
PHOTOGRAPH COURTESY OF GLACIER EXPRESS

3/7ハイラム・ビンガム・オリエント・エクスプレス
「死ぬまでにやりたいことリスト」にマチュピチュ旅行が入っているなら、これを機会にぜひ実行してほしい。ハイラム・ビンガムは世界中で有名な高級列車のひとつだ(そのため、旅行費用は1時間あたり1万円を超える)。この旅では、おしゃれなヴィンテージ列車に乗れるだけでなく、有名なトレッキングコースのひとつ、インカトレイルを登ることもできる。1920年代のプルマン式車両は、1911年にインカの城塞を再発見した探検家にちなんで名付けられており、84名の乗客が十分満足できるつくりになっている。食堂車が2両、バー兼展望車が1両あり、キッチン車はマチュピチュまでの道中ではブランチサーヴィスを、復路では4コースのディナーを提供してくれる。
PHOTOGRAPH COURTESY OF BELMOND

4/7ロイヤル・スコッツマン
ベストとスポーツジャケットを用意しよう。この素晴らしい客車は、いままで見たことのないような、「松の生い茂る山々が鏡のように静かな湖に映し出されている」イギリスの最も美しい風景のなかを、最も威厳あるスタイルで運んでくれ、スコットランド名物をふんだんに使った一流の料理と、超雄大な高原の景色を楽しめる。加えて、城という城を訪問し、おまけにゴルフをその発祥の地で楽しむこともできるのだ。数日間、あなたも貴族になりきってみては?
PHOTOGRAPH COURTESY OF BELMOND

5/7タリスリン鉄道
最高に魅力的な鉄道旅行のひとつだ。狭軌の小さな蒸気機関車は、もともとは1865年、アベルギノルウィン近郊のブリン・エグルウィス採石場で採掘されたスレートを運ぶためにつくられたものだった。事故があったのちの1946年に停止され、その後荒廃していたこの路線は、タリスリン鉄道保存協会を結成した愛好家グループがいなければ、森に飲み込まれてしまっていただろう。長さはわずか11kmで、家族旅行にはうってつけだ。なぜなら、次のフレーズがなんともかわいいからである。「タリスリン鉄道は、昔のまま、穏やかな田舎の脇道の鉄道であり続けています。列車の平均速度は時速15kmのまま。いまも昔も変わらない美しいファーズー・ヴァレーに沿って、ゆったりとした旅をお楽しみいただけます。」乗り降り自由のチケットを手に入れ、ウェールズ探索に出かけよう。
PHOTOGRAPH COURTESY OF TALYLLYN RAILWAY

6/7シベリア横断鉄道
シベリア鉄道を走る労働者用列車で、アジアを約9,000kmにわたって観光することができ、追加料金を払えば「ツァーリ・ゴールド」に乗ることもできる。この旅では、北京の紫禁城、万里の長城、ゴビ砂漠、シベリアのバイカル湖、モンゴル遊牧民の集落、そして2つの「クレムリン」を訪れる。1つはモスクワで、もう1つはおそらく聞いたこともない場所だ。ロシア旅行から無事生きて帰れるかが心配なら、この鉄道なら間違いなく「安全かつ最も快適で素晴らしい方法」で、広大なアジアを見ることができる。まさしくツァーリ(皇帝)のように。
PHOTOGRAPH COURTESY OF TRANS-SIBERIAN RAILWAY TRAVEL COMPANY

7/7ロボス・レイル
南アフリカ、ボツワナ、ジンバブエ、ザンビア、そしてタンザニアを15日間で駆け抜けよう。これは歴史的な村々やセルース猟獣保護区、キンバリーのダイヤモンド街、ヴィクトリアの滝、大地溝帯などなど、様々な場所を巡る旅。国際鉄道旅行者協会によると、「この列車は、素晴らしい設備で知られているだけでなく、最高の食事と最高の車内サーヴィスを誇りにしている」そうだ。アフリカの古い植民地時代をやみくもに崇拝するような奇妙さも確かにあるが、しかしもし金銭的余裕があり、そしてヨーロッパ人がアフリカで地元の人々を従属させた時代を美化しないと約束できるなら、この旅行は非凡な経験を与えてくれるだろう。ただし穴開きのジーンズは家においていくように!「夜はよりフォーマルな服装でお願いいたします。男性はジャケットとネクタイが最低限です。女性はカクテルドレスかイヴニングドレス、もしくはスーツをお勧めいたします」と書いてある。
PHOTOGRAPH COURTESY OF ROVOS RAIL

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ロッキー・マウンテニア
マウンテニアは1990年の開業以来成長を続け、いまや世界最大の民間豪華旅客鉄道会社になった。「ゴールドリーフ・サーヴィス」に申し込めば、食堂車でオーダー形式の朝食や昼食をとることができ、カクテルや軽食も無料になる。でもこれはあくまでおまけだ。何よりも素晴らしいのは、マウンテニアがカナディアンロッキーの結氷や岩崖に沿って進む途中で、世界有数の美しい風景が見られるということである。これは最も壮大な高山鉄道の旅だ。
PHOTOGRAPH COURTESY OF ROCKY MOUNTAINEER

氷河急行
人生のうちの7時間を使うとしたら、これはその最高の使い道のひとつだ。雪に覆われた山峡や緑豊かな渓谷、91のトンネル、そして291の橋を旅していくこの見事な路線は、1920年に開業し、世界中の富裕層はスイスアルプスを颯爽と旅することができるようになった。1930年にはサンモリッツとツェルマット間が初めてつながり、2005年には運行75周年を祝って1等車と2等車にパノラマ車両が加えられた。さあ、「世界で最もスローな高速列車」に乗り、「古き流行の最先端」を走ろう。
PHOTOGRAPH COURTESY OF GLACIER EXPRESS

ハイラム・ビンガム・オリエント・エクスプレス
「死ぬまでにやりたいことリスト」にマチュピチュ旅行が入っているなら、これを機会にぜひ実行してほしい。ハイラム・ビンガムは世界中で有名な高級列車のひとつだ(そのため、旅行費用は1時間あたり1万円を超える)。この旅では、おしゃれなヴィンテージ列車に乗れるだけでなく、有名なトレッキングコースのひとつ、インカトレイルを登ることもできる。1920年代のプルマン式車両は、1911年にインカの城塞を再発見した探検家にちなんで名付けられており、84名の乗客が十分満足できるつくりになっている。食堂車が2両、バー兼展望車が1両あり、キッチン車はマチュピチュまでの道中ではブランチサーヴィスを、復路では4コースのディナーを提供してくれる。
PHOTOGRAPH COURTESY OF BELMOND

ロイヤル・スコッツマン
ベストとスポーツジャケットを用意しよう。この素晴らしい客車は、いままで見たことのないような、「松の生い茂る山々が鏡のように静かな湖に映し出されている」イギリスの最も美しい風景のなかを、最も威厳あるスタイルで運んでくれ、スコットランド名物をふんだんに使った一流の料理と、超雄大な高原の景色を楽しめる。加えて、城という城を訪問し、おまけにゴルフをその発祥の地で楽しむこともできるのだ。数日間、あなたも貴族になりきってみては?
PHOTOGRAPH COURTESY OF BELMOND

タリスリン鉄道
最高に魅力的な鉄道旅行のひとつだ。狭軌の小さな蒸気機関車は、もともとは1865年、アベルギノルウィン近郊のブリン・エグルウィス採石場で採掘されたスレートを運ぶためにつくられたものだった。事故があったのちの1946年に停止され、その後荒廃していたこの路線は、タリスリン鉄道保存協会を結成した愛好家グループがいなければ、森に飲み込まれてしまっていただろう。長さはわずか11kmで、家族旅行にはうってつけだ。なぜなら、次のフレーズがなんともかわいいからである。「タリスリン鉄道は、昔のまま、穏やかな田舎の脇道の鉄道であり続けています。列車の平均速度は時速15kmのまま。いまも昔も変わらない美しいファーズー・ヴァレーに沿って、ゆったりとした旅をお楽しみいただけます。」乗り降り自由のチケットを手に入れ、ウェールズ探索に出かけよう。
PHOTOGRAPH COURTESY OF TALYLLYN RAILWAY

シベリア横断鉄道
シベリア鉄道を走る労働者用列車で、アジアを約9,000kmにわたって観光することができ、追加料金を払えば「ツァーリ・ゴールド」に乗ることもできる。この旅では、北京の紫禁城、万里の長城、ゴビ砂漠、シベリアのバイカル湖、モンゴル遊牧民の集落、そして2つの「クレムリン」を訪れる。1つはモスクワで、もう1つはおそらく聞いたこともない場所だ。ロシア旅行から無事生きて帰れるかが心配なら、この鉄道なら間違いなく「安全かつ最も快適で素晴らしい方法」で、広大なアジアを見ることができる。まさしくツァーリ(皇帝)のように。
PHOTOGRAPH COURTESY OF TRANS-SIBERIAN RAILWAY TRAVEL COMPANY

ロボス・レイル
南アフリカ、ボツワナ、ジンバブエ、ザンビア、そしてタンザニアを15日間で駆け抜けよう。これは歴史的な村々やセルース猟獣保護区、キンバリーのダイヤモンド街、ヴィクトリアの滝、大地溝帯などなど、様々な場所を巡る旅。国際鉄道旅行者協会によると、「この列車は、素晴らしい設備で知られているだけでなく、最高の食事と最高の車内サーヴィスを誇りにしている」そうだ。アフリカの古い植民地時代をやみくもに崇拝するような奇妙さも確かにあるが、しかしもし金銭的余裕があり、そしてヨーロッパ人がアフリカで地元の人々を従属させた時代を美化しないと約束できるなら、この旅行は非凡な経験を与えてくれるだろう。ただし穴開きのジーンズは家においていくように!「夜はよりフォーマルな服装でお願いいたします。男性はジャケットとネクタイが最低限です。女性はカクテルドレスかイヴニングドレス、もしくはスーツをお勧めいたします」と書いてある。
PHOTOGRAPH COURTESY OF ROVOS RAIL

近頃、どの飛行機もいつも満員なのにはわけがある。どこかへ行こうとすると、多くの人が速くて安いエコノミークラスのフライトを選ぶからだ。しかし、もし別の移動手段にも興味があって十分な時間もあるなら、鉄道の出番だ。

鉄道といっても、普通の長距離列車とはちょっと違う。これは、わたしたちに世界有数の壮大な風景を見せてくれる、一昔前のテクノロジーである。

今回は、地球上で最高の鉄道旅をいくつか選んでみた。インカ・トレイルをマチュピチュまで登るハイラム・ビンガムや、スイスのアルプスを走る氷河急行。ロッキー・マウンテニアからはカナダの原野を眺め、ロシア皇帝になりきってロシアと中国を颯爽と走りぬけてみよう。

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