世界の危機をリアルタイムで見る! 今起きているDDoS攻撃を目で見られるGoogle Digital Attack Map

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Webサーバに大量のデータを送りつけてダウンさせる攻撃が「DDoS攻撃」だ。
目に見えないだけに、一般ユーザーにはその実態や被害の大きさがなかなかわからない。

しかし、今回紹介するサイトを見れば、「DDoS攻撃」が、現在、いかに日常的に行われているかを、ひと目で理解できるだろう。

同時に、普段、安心して使っているインターネットがいかに危険な空間なのかもわかるはずだ。

●Webサイトをダウンさせて利用不能にする「DDoS攻撃」の脅威
Webサイトに一度に大量のデータを送りつけて利用不能にするのが「DoS攻撃」だ。
「DoS」は「Denial of Service」の略で、「サービス不能」の意味である。
DoS攻撃への対策は、データ送信元との通信を止めてしまうことだ。

しかし、これが「DDoS攻撃」になると、それすらも難しくなる。
「DDoS」は「Distributed Denial of Service」の略で「Distributed」は「分散」の意味だ。

つまり、複数のデータ送信元からデータを送りつけることで、サイトをダウンさせる攻撃だ。データ送信元がたくさんあるので、それだけ対応が難しい。

世界にはマルウェアに感染してゾンビ化したコンピュータが無数にある。
そして、それらはネットワーク化されている。さらに、このゾンビネットワークを時間貸しするブラックマーケットまであるという。

たとえば
犯罪組織やテロ組織は、このゾンビネットワークを使って、特定の国の政府・企業のサイトにDDoS攻撃を仕掛けてくるというわけだ。

●過去・現在の世界のDDoS攻撃を可視化したDigital Attack Map
実際のDDoS攻撃の様子を確認したければ、ぜひ、以下のサイトをチェックしてほしい。これは、Googleが提供しているDDoS攻撃を可視化するサービスだ。


Digital Attack Map(http://www.digitalattackmap.com/)


・攻撃の種類は色
・攻撃先と攻撃元はアニメーションで表現される

たとえば、
特定の国に向かって●が移動していれば、その国のどこかのサイトにDDoS攻撃が仕掛けられ、大量のデータが送信されていることを示している。
また、特定の国をクリックすれば、その国を送信元/送信先とする攻撃の様子が確認できる。

マップの下にあるタイムラインでは、時系列の変化をアニメーションで確認することが可能だ。

また、ギャラリー(Gallery)では、これまでに確認された大規模なDDoS攻撃の様子を見ることもできる。

見慣れない用語が並んでいるが、特にセキュリティの知識がなくても、このマップを見ていれば、世界中でDDoS攻撃が日常的に行われていることがよくわかる。

ちなみに、このマップで表現されているのは、報告されている攻撃の上位2%のデータにすぎないのである。

現在のインターネットは、国際情勢と密接に絡み合ったサイバー空間だ。
現実世界でテロや国際紛争が発生すれば、それはサイバー空間にも波及する。
あるいは、現実世界では何も起きていなくても、サイバー空間では激烈な攻防が繰り広げられていることもある。

Digital Attack Mapは、こうした世界が直面している大きな危険と複雑な関係を垣間見るには格好のツールだ。ときどき、このマップをのぞいていれば、通常のニュースではわからない、今まさに起きている世界の危険と現実が見えてくるかもしれない。


特定の国を指定してDDoS攻撃の様子を確認することもできる。画面は2014年9月14日に発生したフィリピンをターゲットにしたDDoS攻撃の様子



マップ下のタイムラインで[再生]ボタンをクリックすれば、DDoS攻撃の時系列の変化を確認できる。



ギャラリー(Gallery)には、過去に発生した大規模なDDoS攻撃の一覧が用意されている。


Digital Attack Map


井上健語(フリーランスライター)