子どもによるボタン電池の誤飲事故… 防止するための対策「チャイルドレジスタンス」とは?

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今月16日、東京都の有識者協議会が、リモコンやおもちゃなどに使われることの多い「ボタン電池」の誤飲を防ぐため、乳幼児が開封できないようにする「チャイルドレジスタンス(CR)」機能を包装に取り入れることなどを盛り込んだ対策を都に提言しました。これは、子どもがボタン電池を誤って飲みこむ誤飲事故が多く発生していることを受けてのもので、提言を受けた東京都は業界団体などに対策の実行を求めるとのことです。

 

ボタン電池の誤飲の危険性


ボタン電池を誤飲すると、電池の放電が原因で起こる「化学やけど」により、消化管に穴があいたり潰瘍ができたりする重大事故につながる可能性があります。特に、近年多用されているボタン型リチウム電池は放電能力が高く、電池の寿命が切れるまで一定の電圧を維持するという特性があるため、飲みこんでから30分〜1時間という短い時間でも消化管に潰瘍をつくってしまうことが報告されています。

 

したがって、子どもがボタン電池を飲みこんでしまった場合は、ただちに医療機関を受診し、電池を取り出す必要がありますが、こうした処置には内視鏡やマグネットカテーテルといった専門的な医療機器が必要な場合があります。そのため、子どもの誤飲事故の際は、できれば設備の整った小児外科に連絡して受診しましょう。

 

チャイルドレジスタンス機能とは


チャイルドレジスタンス(CR)機能とは、冒頭にも述べたように乳幼児が自力で製品を操作したり、開封したりできないようにする機能のことで、国内では使い捨てライターが消費生活用品安全法によって規制の対象となっています。そのため、現在ではロック式ボタンや従来の製品より力を入れないとボタンが押せないなどのCR機能が製品に施されていない使い捨てライターは販売できなくなっています。

 

また、子どもの誤飲事故でもっとも多いといわれる医薬品にもCR機能は導入されつつあり、現在では、錠剤の通常のアルミ包装の上に紙やシールを貼ったり、水薬の容器のキャップをロック式にしたりといったCRSF包装を採用しているメーカーも出てきています。

 

こうしたCR機能を電池にも採用することは、子どもの誤飲を防ぐ上でとても重要ですが、国民生活センターによると、子どもが電子機器から電池を取り出して飲みこんでしまうという事例も報告されています。ボタン電池は、リモコン、キッチンタイマー、体温計など家庭にあるさまざまな製品に使用されており、また電池の取り出しも工具を使わずに簡単におこなえるものが多いため、子どもが知らない間に電池を取り出してしまう可能性は高いのです。

 

子どもが飲みこむ危険のある医薬品やタバコ、電池などについては、子どもの目に触れず、手が届かない場所に保管するのが鉄則とされていますが、電池本体と同様に電子機器の置き場所自体にも気をつけることが大切です。

 

<参考>
http://www.kokusen.go.jp/mimamori/pdf/support81.pdf
(ボタン電池の誤飲に注意 国民生活センター)
http://www.jsps.gr.jp/general/attension/litium-battery
(リチウム電池に関する警告 日本小児外科学会)
http://glaxosmithkline.co.jp/crsf/healthcare/index.html
(STOP!誤飲)
http://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/shouan/index.htm
(消費生活用製品安全法 経済産業省)