ケーブルTV事業部門 副部門長の堀田和志氏

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 ジュピターテレコム(J:COM)は6日、低圧電力小売りサービス「J:COM電力 家庭用コース」に関する記者説明会を開催した。同日より先行申し込み受付を開始し、2016年4月よりサービスを提供する。

■電力サービス参入の狙い

 説明会の冒頭、同社執行役員でケーブルTV事業部門副部門長の堀田和志氏が登壇して、電力サービス参入の狙いについて説明した。

 J:COMでは「J:COM Everywhere」構想のもと、ケーブルテレビ、インターネット、電話、モバイルなどの放送・通信サービスを核にして、利用者の生活に役立つサービスをワンストップで提供することを目指している。この4月から、新たに全国15都道府県のサービスエリア内の約1,955万世帯を対象にJ:COMの電力サービスを展開していく考えだ。

 「J:COM電力 家庭用コース」は、ケーブル多チャンネル放送、高速インターネット、固定電話を含むJ:COMサービス(長期契約プラン)と組み合わせることで、利用料金が割り引かれるというもの。J:COMが販売する電力の調達および需給管理は、住友商事グループの国内電力事業会社であるサミットエナジーを通じて行われる。

 堀田氏は「一定の利益確保は図りたい。新規加入のお客さんが増えればうれしい。ただ、それが1番の目的ではない。『J:COM電力 家庭用コース』は、電力使用量の多いファミリー層向けの設計。電気をたくさん使われる家庭がお得になる。それを札幌から熊本まで、J:COMエリア全域で提供する。これにより、お客様の満足度の向上を図っていく。それが一番の目的」と説明。中期目標として、最低100万世帯の加入、利用者全体の20%以上の加入を目指す、と明言した。

■従来より年間で約7,000円の節約を提案

 続いて、ケーブルTV事業統括本部長の高橋邦昌氏が登壇してサービスの説明を行った。「J:COMはテレビサービスから事業をスタートし、ネット、電話を加えたトリプルサービスによりご支持をいただいてきた。今後はモバイルに電力を加えた5つのライフラインサービスで、お客様の満足度を向上させていく。かゆい所に手が届く、フェイストゥフェイスのサポート体制に自信がある」とした。

 「J:COM電力 家庭用コース」は、サービスエリア内の一戸建ておよび集合住宅が対象。地域電力会社に比べて、電力量料金(従量部分)を3段階式で割り引いて提供する。J:COMのリサーチによれば、戸建ての平均電力使用量は485kWh。これをもとに、同社では関東の一戸建てを想定したモデルケースを試算した。それによれば、東京電力の電力料金(月額12,644円)に比べて月間567円安くなり、年間では6,804円も安くなるという(すべて税別)。

 また「J:COM電力 家庭用コース」では、地域電力会社と同じ料金体系を採用。また、請求書にも割引額を明示する。これにより、利用者が「前よりいくら安くなったか」を実感できるようにするという。またテレビ、ネット、電話、モバイルと共通のカスタマーサービス・料金請求を利用できる仕組みを採用している。

■「電力だけで勝負するつもりはない」

 記者説明会の最後に質疑応答の時間が設けられ、堀田和志氏、高橋邦昌氏が記者団の質問に回答した。

--- 中期目標は何年で実現する?ポイントサービスとの連携は?法人への提供は?

堀田氏:明確にはしていないが、中期目標は数年レベルで実現する、とご理解いただければ。いまのところポイントサービスとの提携は考えていない。また、法人へのサービス提供は考えていない。

--- モバイル市場ではKDDIと協力している。電力の小売りサービスでは競合となるが?

堀田氏:KDDIさんの戦略を存じ上げないので、コメントのしようがない。固定電話では、健全な競争をしている。トータルのサービスで切磋琢磨していければと考えている。