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やっぱり平昌だ、100人乗っても大丈夫!

まず率直なお詫びから申し上げます。私は、数々のスポーツイベント準備活動に関して、諸外国の多くのみなさまに多数の失礼な言葉をぶつけてまいりました。「芝生が間に合わなかったので緑色のペンキをぶちまけてきたぞ」「時速180キロでバスを走らせれば空港から会場まで90分で着くんじゃないですかね」「記者が泊まる用のラブホテルが不足しているので急いで建設してください」などの発言は、懸命に準備を進める関係者の気力を削ぐものでありました。

そうした発言の数々は、ひとえに「日本」に対する過信によるものでした。経済力とスポーツ文化にかけて日本は世界でも指折りの国であり、どんな大規模大会でもソツなくこなせると信じ切っていたのです。ゆえに「何で未開の原野でF1をやろうとするかね」「山さえあればスキーはできるとか思っちゃってるんだろうな」「まず先に人家を増やせ」などと、他国を下に見るかのような思い上がりをしてきたのです。

しかし、昨今の東京五輪準備活動は、とても諸外国を笑っていられる状況ではなくなっています。新国立競技場建築計画は、今頃になってA案だのB案だのと選択を始め、エンブレムのひとつもまともに決められない。この先もマスコットのデザインや名前、メダルのデザイン、聖火リレーのやり方などをめぐって多数の「ひっくり返し」が生まれることでしょう。開会式に至っては小林幸子が巨大な火の鳥に乗って、ゴジラとかモスラとかエグザイルとかと大空中戦を演じるような、トンチキリンワールドになるに決まっている。それが日本なのです。

すでに時は2016年。東京五輪まで4年と少し。僕らは足元を真摯に見つめ、残された時間を歩んでいかねばなりません。エンブレムさえ決められていない自分たちの現在地を自覚し、諸外国を追いかけていくことが必要です。おごらずに、一歩ずつ。まだ自分たちは何もやり終えていないのです。そう、五輪開催をアピールするおもてなし施設のひとつすら、東京は準備できていないのですから……。

ということで、2018年平昌五輪組織委員会が準備した「おもてなし施設」を拝見しながら、年頭の戒めとしていきましょう。


◆揺れる椅子!立体メガネ!大型プロジェクター!LED電燈!自販機!


1月4日、2年後に迫った平昌五輪を控え、組織委員会はひとつの施設をオープンしました。江陵市に作られたその施設は、大会への内外の関心を高め、訪れた人に五輪のすべてを体感してもらおうという、広報的な意味合いを持つものだといいます。東京五輪はいまだ会場の設計図すら描けていない段階だというのに、先行する平昌では広報施設を準備するほどの余裕がある。2年の差がそもそもあるとは言え、そのスピード感には焦りすら覚えます。

組織委員会のお歴々が集い、盛大に行なわれたテープカット。広報施設には大会スローガンである「Passion.Connected.」の文字が躍り、心なしか誰もが晴れやかな表情をしています。雲ひとつない快晴は、大会の成功を今から約束しているかのよう。まさに「順風満帆」と言ったところです。

↓晴れがましいテープカットで広報施設をオープンする平昌五輪組織委員会のみなさん!



ウチはまだ組織委員会が誰なのかもよくわからん段階だというのに…!

2年で追いつけるのか?本当にちゃんとやれるのか?

↓これが平昌五輪を内外にアピールする常設広報施設の全貌だ!


色鮮やかな建造物、奥には風車小屋も見える!

ハウステンボスを見たことがない人なら、これがハウステンボスだと言われても「へー、そうなんだ」と思うくらいの美しさ!

↓しかも、上空から見ると平昌五輪のエンブレムの形になっているという気の利き具合!


クゥーーー、情けないぞ東京!

エンブレムも決めずに、どうやって広報施設を建てるというんだ!

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伝統的なプレハブ建築をモチーフとした広報施設は、中央の白い棟を中心として5つのゾーンから形成されます。まず入り口となる赤い棟は、ゆったりとしたお出迎えのゾーン。一切の装飾を排した真っ白くシンプルな壁面が、五輪を迎える厳かな気持ちを掻き立てます。さりげないスロープがすべての人に開かれた「バリアフリーな五輪・パラリンピック」であることを示している点も見逃せません。

白い廊下を抜けた先に広がる中央の棟は、五輪招致の歓びを噛み締める誇りの広場。壁一面に冬季五輪実施競技のパネルが掲出され、天井から吊るされた大型プロジェクターによって、五輪開幕までの残り時間をカウントする映像が放映されています。もうこの時点で五輪へのワクワクする気持ちがたぎってくるかのようなお出迎え。

↓飾らないお出迎えの空間は、本番での銀世界をも想起させる!



ザハ案にはなかったシンプルな美がある!

自販機とかが似合いそうな素敵空間!

↓中央棟では競技の紹介を行ない、招致の歴史を振り返る展示物が五輪気分を盛り上げる!


自販機コッチにあったわ!

じゃ、入り口の銀世界廊下にはゴミ箱置こうかな!


↓大型プロジェクターが映し出す名場面の数々!



モニターもいいけど、真っ平じゃ味気ないでしょ?

曲面に映し出すなら、やっぱりプロジェクター!

五輪開幕までの時間を、100分の1秒の単位を中心にお知らせするぞ!

中央棟から伸びる各棟では、それぞれに趣向を凝らした展示が来場者を迎えます。まず黄色の棟では、3Dフィギュア7体を含む各競技紹介のパネル展示が冬季五輪にまつわる知識を網羅。まだ見ぬ競技に対しても、一気に理解を進められるような配慮がされています。

そして緑の棟には、LED電燈でエコでありながら明るさを実現したイルミネーションツリーが、まるでここだけナイトパーティーかのような空間を実現。来場者が「うわー、キレイ」「素敵だわー」「100万ウォンの夜景ですね」といった興奮の声を上げるさまが目に浮かぶよう。一般公開後はシェアされた画像が世界のSNSを席巻してしまうかもしれません。

↓よく見ると左右の競技紹介パネルで3ヶ所ほど写真がないけど、気にしないでくださいね!



右側手前のアキがスケルトン、右側奥のアキがアイスホッケー、左側のアキがバイアスロンかな?

「見慣れないヤツだからむしろ写真が欲しい」って言われても、見慣れないヤツだからこそ写真ないんよ!

アイスホッケーは中央のフィギュアで勘弁してな!


↓息をのみ、言葉が出なくなるような美しさ!



LEDってキレイやなぁ……!

LEDってあったかいなぁ……!

※ちなみに奥のドアはオフィスへの入り口なので、開けないでください。

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そして、この施設最大の売りとなるのが最奥にある黒の棟。こちらは何と、五輪競技をバーチャル体験できる「4D体験館」。3Dを超える4Dで冬季五輪競技をさながらに体験できてしまうのです。あまりのリアリティは、飲酒状態での体験は安全のためにお断りせざるを得ないほど。「時を超える映像」はぜひその目で体験していただきたいところです。

↓メガネをかける!音が鳴る!椅子が前後に揺れる!



ウッヒャー!これだけでも体験したい!

キャプテンEOみたいなヤツだ!

なお、結構揺れるけど座席にはドリンクホルダーがついているぞ!


↓なじみがないボブスレーなどの競技もバーチャル体験すれば丸わかり!



おぉぉぉぉ時を超えてる感、強し!

プレイステーションで言えば「2」って感じだぜ!

軽く10年は超えてきてる!

↓さらに「裸眼でも3D立体視が体験できる」スーパーマルチビューディスプレイも併設されているぞ!


えぇぇぇぇ!裸眼でも3D立体視ができるのかい!(※マスオの声で)

この技術があって、さらにメガネかけたら、そりゃ4Dになるわな!

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いかがでしたでしょうか。これが諸外国のたゆまぬ準備というものです。日本には、東京には、一歩も立ち止まっている時間などないことがご理解いただけたことでしょう。「5日の時点でもうダルイ」「そもそも5日まで正月カウントなんだよね」「働けません、春までは」などとサボり癖を出している場合ではないのです。

胸に響く「やっぱりピョンチャンだ、100人乗っても大丈夫」の高らかな声に耳をすませましょう。そして、足元を見つめ直すのです。我々はいまだにエンブレムも広報施設も作り終えていない。一方、平昌は雪が降るのを待つばかりといった状態。気合いを入れ直して、残り時間を過ごしていかなくてはいけませんね。シャキッとしていきましょう。

↓ヨソはこんなにも準備が進んでいるなんて、東京もウカウカしてられない!


急げ、エンブレム選定!

急げ、競技場建設!

広報施設が間に合わなくなっても知らんぞ!


平昌五輪開幕まで残り764日!まだ764日もあるなんて余裕過ぎる!