もう「ツメが甘い」とは言わせない!デキる女子になるための“心のクセ”の直し方

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どの職場にもたいてい、完璧に仕事をこなして結果を出せる人と、ツメが甘くて十分な結果を出せない人がいるもの。この両者の違いは“能力の差”と考えられがちだけれど、働く女性のアドバイザー的存在として多数の著書を執筆している有川真由美さんによると、「気がゆるんだときに“甘え”をコントロールしているかどうかの問題」なのだとか。

「仕事の最終的な仕上がりが完璧ではないのは、自分に甘えを許す傾向がある場合がほとんど。仕事を完璧にこなす人は、プレッシャーがきつい場合でも、精神状態を上手にコントロールしているのです」(同)

そこで仕事の最終段階になると生じやすい3つの“甘え”と、それに対処するコツを、教えてもらった。
◆(1)「これで大丈夫」と主観的に思い込むクセがある

自分は「これで大丈夫」と思って提出したのに、上司からミスを指摘されたり注意を受けたりすることがよくあるなら、「大丈夫」の基準そのものが低い可能性がありそう。それは物事を主観的に判断しているせい。コントロールするためには“客観的な目”でチェックすることが大事。

「例えば、意地悪な上司ならどんな点にツッコミが入るのか、といった視点で自分の仕事を確認しましょう。そうすれば、どういう点が甘く、どれくらい『大丈夫』の水準を上げる必要があるのかが見えてきます」(同)

◆(2)仕事の完成直前で気が緩むクセがある

全体の構成などの大局的はまともにできているのに、文書の詳細でミスを指摘されるという人は、仕事の完成直前でホッとしてしまい気が緩むクセがあるかも。その場合、仕事が90%仕上がった段階で、一度流れに沿って仔細をきちんと確認するのがポイントに。

「この段階で気が緩みやすい人は、いったん別の仕事をしたり、休憩を入れたりして頭を切り替えてみましょう。そして1、2時間ほどの時間を置いてから、再度取り組めば、リフレッシュされた頭でしっかり仕事を仕上げることができます」(同)

◆(3)自分のミスと向き合わないクセがある

きちんと仕事をこなす人は、一度指摘されたミスを繰り返さないように失敗と向き合い、原因と改善策を講じているもの。感情的な拒否反応から、原因も改善策も考えずにやり過ごしていると、同じミスで間違いを犯して、“ツメが甘い”という評価を下されてしまう。

「ミスは能力の有無ではなく、事前にそれを防ぐ仕組みを作っているかどうかで発生を防げるものです。間違いや失敗を犯した場合は、ネガティブな感情に溺れずに、客観的に原因を分析し、改善策を考えて書き出しましょう。これを続ければ、ミスを防ぐための自分なりの仕組みが作れるようになります」(同)

こうして“心のクセ”を直せば、「ツメが甘い」と言われなくなるはず。さらなる評価アップをめざして、仕事を最後まできっちり仕上げる自分になろう。

有川真由美
作家・写真家。化粧品会社事務、塾講師、科学館コンパニオン、衣料品店店長、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリーカメラマン、新聞社広告局編集者など、多くの職業経験を生かして、働く女性のアドバイザー的な存在として書籍や雑誌などに執筆。40か国を旅し、旅エッセイやドキュメンタリーも手がける。著書は『「働く女(ひと)」の77のルール』『いつも仕事がうまくいく女の41のリスト』(以上、PHP研究所)ほか多数。