セクシータレントとして活躍している壇蜜さん(35歳)の発言が話題になっています。壇蜜さんは、同じくセクシー路線で頭角をあらわしている橋本マナミさんから「セクシーさでは負けない!」とライバル宣言を受けていましたが、それに対して「お譲りします。他人を気にすることは自分の心が年相応に成長していないということです」と謙虚な回答をしたのです。

他人を意識して競ってしまうことは誰しもがあることです。しかし壇蜜さんは気にし過ぎないようにと自分を戒めていることがわかります。この発言に、立派だと思った人も多いでしょう。他人の目を気にする心理にはどのようなものがあるのでしょうか?臨床心理士で神奈川大学教授の杉山先生にお聞きしました。

他人の目が気になるのは「不安定なポジション」にいるとき


他人を気にするのは人としての本能に基づくものです。特にライバルとして誰かが自分と張り合ってきたら、感情的に反応してしまいます。なぜなら、人は本質的に上下関係を気にする生き物なのです。社会というヒエラルキーのある環境で生きているのですから、これは人として必要な心理と言えます。

そして自分のポジションが悪くなると不愉快になって、少しでもより良いポジションを求めるようになります。言い換えれば、不安定なポジションに居ると、他人の目や動向が気になってしまうのです。

特にタレントさんは同じポジションに人がかぶりすぎると自分の仕事や芸能界での居場所がなくなりかねません。一般の人よりも他人のことを気にすることが多いかもしれません。自分を押しのけそうな人が現れたら、苛立ちも覚えるでしょうし、不安を感じて自信をなくすかもしれません。

人の目を気にせず自信を保つコツ


壇蜜さんのようにライバル宣言を達観できるのは、本当のライバルがわかっているからだと思います。壇蜜さんは「私はファンの方たちに目を向けることしかできない…」とコメントしていますが、これが人の目を気にせずに自信を保つポイントです。

壇蜜さんの本当のライバルはファンが期待している「壇蜜さん」です。ファンの期待を上回っている限り、壇蜜さんはファンに愛されて今のポジションを守り続けることができるでしょう。

周りよりも「昨日の自分」に勝つ大切さ


これを私たちに当てはめれば、若い人であれば「昨日の自分」です。昨日の自分をライバルとして、昨日よりも少しでも上回っていればライバルに勝ったといえるのです。他人の目を気にせずに、自信も保てるのです。壇蜜さんのようにポジションを得たら、周りに期待されている自分がライバルです。

過剰な期待を受けると辛いこともあります。ですが、本当のライバルが何なのかがわかってくれば、それ以外の人は余計な人として気にしなくても良くなります。どうか、壇蜜さんのように本当のライバルを見失わず、そしてあなた自身を見失わないように心がけてください。
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<執筆者プロフィール>
杉山 崇
神奈川大学人間科学部/大学院人間科学研究科教授。心理相談センター所長、教育支援センター副所長。臨床心理士、一級キャリアコンサルティング技能士、公益社団法人日本心理学会代議員。