今月4日に、兵庫県立こども病院で入院患者7人に発熱や嘔吐などの症状があらわれ、10歳の女の子が死亡していたことが明らかになりました。女の子と同じ部屋に入院していた患者からはノロウイルスが検出されていたと言います。女の子は出生時からこの病院に入院しており、今月3日に発熱や下痢を発症。死因は敗血症性ショックですが、院内感染したノロウイルスが原因で引き起こされたのではないかという疑いももたれています。

免疫力が弱くなっている場合、重篤な影響もあるノロウイルス。感染してしまったときにはどうすればいいのでしょうか?

ノロウイルスの初期症状って?


ノロウイルスは、非常に感染力のつよいウイルスです。1〜2日の潜伏期間のあとに発症し、吐しゃ物や糞便、またそれらが乾燥したものから出る塵埃を介して感染します。そのため、ノロウイルスに感染した人が吐いた後の衣類をそのまま洗濯すると、洗濯した衣類すべてにウイルスが広がってしまいます。

侵入したウイルスの量や、その人のもつ免疫力によっても違いますが、嘔吐や下痢、腹痛など消化器の症状が激しいのが特徴です。大人の場合、特に下痢の症状が強く1日中トイレから出られない人も少なくありません。

初期症状では、微熱が出始めます。熱とともに腹部がチクチクと痛みだし、嘔吐や下痢などの症状があらわれます。大人は子どもと比べて回復が早い一方で、体感的な辛さが大きいと言います。

ノロウイルスにかかったらどうすればいい?


ノロウイルスにかかると、嘔吐や下痢により脱水症状を引き起こす可能性が高くなります。また食欲が低下しているために水分不足に陥りがちです。脱水症状が進行すると、めまいや意識障害を起こす可能性もあり、最悪の場合死に至ることもあります。

水分を補給したり、胃に負担のかけない消化のよいものを摂取したりすることが大切です。また胃腸が弱くなっているため、一気に水分補給をしても体内で吸収されず、下痢として排出されてしまいます。5分おきに10mlほどの水分を摂取するなど、こまめに少しずつ補給していきましょう。水を飲むときは、冷たいものは避け常温のものを選んでください。また、床などに嘔吐してしまった場合は「熱湯」と「漂白剤」でふき取るのが有効です。ノロウイルスはアルコール消毒では効き目がありません。85度以上の熱湯でふきとったり、漂白剤を薄めた雑巾を使ったりしてウイルスを除去しましょう。

また、ノロウイルスを他人にうつしてしまう可能性が強いのは、発症してから1週間ほどです。症状がなくなっても数日間は家で安静にしておく必要があります。他の人に感染させないよう、きちんと対処したいですね。

監修:坂本忍(医師)