そのケア間違ってない?肌になにも与えない“肌断食”は老け顔の原因に!

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最近、洗顔後に化粧水や美容液、乳液などをいっさいつけない“肌断食”をスペシャルケアとして取り入れて人が増えているのだとか。化粧品の力を借りないことで肌本来の保湿能力が引き出されると、口コミなどで広がったそうだけれど…。

「そもそも肌断食は、肌トラブルを抱えている患者さんが症状を悪化させないために、一時的にスキンケアやメイク用品の使用をやめるという治療法です。肌の状態が良好な人のための美容メソッドではありません」と、コスメコンシェルジュの小西さやかさんは言う。

そもそも肌には、乾燥や細菌の感染などを防いでくれる「バリア機能」があるけれど、これが正常に働くためには肌の保湿が必要なのだとか。

「洗顔によって肌の水分と油分が洗い流された洗顔後は、肌の表面が乾燥し、バリア機能が低下しやすい状態。化粧水や乳液を使って水分と油分を与えるべきところで、肌断食をすると、過度な乾燥から、ドライスキンを招くことになります」(同)

これを続けると、結果として肌の老化を招いてしまう恐れもあるとか。では、健康な状態の肌本来の力を引き出す方法はほかにあるの?

「おすすめしたいのは、“クレンジング断食”です。クレンジング剤はメイクだけでなく、肌に必要な油分や保湿成分も一緒に落としてしまうため、肌表面の乾燥や肌トラブルの原因になることも少なくありません。また、特に乾燥しやすい冬の時期は、3日に1度は洗顔料だけで落とせるメイクアイテムに切り替えてクレンジング断食をすると、肌の潤いがアップします」(同)

健康な肌なら洗顔の後は化粧水や美容液、乳液できちんと保湿ケアを。これで、乾燥に負けないトラブル知らずの肌をめざして!

小西さやか
日本化粧品検定協会の代表理事を務める。大手化粧品メーカーでの6年間の研究開発の経験を活かし、科学的視点から美容、コスメを評価できるスペシャリストコスメコンシェルジュとして活動中。その知見から無駄なお手入れを省いた最短最適な美容法「なまけ美容」を推奨。今まで、毎週200種以上(の化粧品を評価。その鋭い評価が好評で、各種の雑誌やメディアで新作コスメの評価を担当している。