筋肉の過剰な緊張で頭痛 monzenmachi/PIXTA(ピクスタ)

写真拡大

 タレントのおかもとまりさん(26)が昨年12月、激しい頭痛で救急搬送された。のちに、その原因は「肩こり」だったことが判明したことを、自身のブログで語った。

 おかもとさんによると、その痛みは「左のこめかみ部分に、陣痛がきている感じの激痛」とのこと。ブログには、額に冷却材を貼った自撮り画像もアップされ、「この3時間後、病院で点滴していました」とその苦しさを綴っている。

 昨年8月に第1子を出産したおかもとさんは当初、「風邪だったら子どもにもうつるかも」と感染を心配したという。ブログでは、「薬飲んで、朝イチでマッサージにも行きスッカリ元気です」と回復したことを報告し、再発防止のため「リラックスしよう」と結んでいた。

なぜ肩こりから頭痛が起こるのか?

 実はおかもとさん、4年前にも肩こりによる頭痛で運ばれたことがあるという。「確かに最近忙しかったり、赤ちゃん抱っこしながら電話で打ち合わせしたり、なんだか肩に力が入っていたのかも」と原因には身に覚えがあるようだ。

 頭痛にはさまざまなタイプがある。一次性頭痛は大きく、(卞痛、緊張性頭痛、三叉神経性頭痛、い修梁召瞭痛、に分けられる(日本頭痛学会のガイドラインより)。そのなかで、肩こりなどの筋肉の疲れと深い関係にあるのが、緊張性頭痛(Tension-type Headache)だ。
 
 緊張性頭痛とは、筋肉が過剰に収縮(緊張)し、その結果起こる。身体の他の部分(脚や体幹など)と同じように、肩周りや頭部にもいろいろな筋肉がある。

 頭部の重さは7〜10kg。首と頭部はつながっており、それを支えるために、複数の筋肉が動員され絶えず働いている。それらの筋肉が疲れ、過緊張することで頭痛が起こる。

頭部にあるさまざま筋肉が引きこす?

 あまりイメージがつかないかもしれないが、頭部にも複数の筋肉がある。ヒトが豊かな表情をできるのは、「表情筋」のおかげだ。噛んで食事ができるのは、顎の筋肉によるものだ。

 これらの頭部の筋肉が疲れたり、固まった場合は、肩こりと同じような症状が頭部に起きる。それは「頭痛」となって現われることが多い。たとえば、こめかみが痛くなる人は、こめかみについている「側頭筋」などの筋肉が過度に緊張しているかも知れない。

近年増えているデジタルデバイスによる頭痛

 緊張型頭痛の原因は複雑だが、一番関連が強いのは「姿勢」だと考えられている。デスクワークが続くと、肩周りの筋肉が過度に緊張してしまい、肩こりと同じようなメカニズムで緊張型頭痛が起こる。

 近年増えているのが、パソコンやデジタルデバイスの使用による負担が原因の頭痛だ。ディスプレイを見つめていると、同じ姿勢を続けてしまいがちだ。そして、「眼」の動きも乏しくなる。ディスプレイを注視していると、眼の筋肉が固まり、それによって頭痛が引き起こされることがある。

 また、最近の研究によると、緊張型頭痛は、睡眠不足、ストレスなどの社会心理面と強い関連があることも明らかになってきている。

緊張型頭痛を防ぐには眼球運動も

 緊張型頭痛を防ぐには、まずは肩周りの筋肉が緊張しないように定期的に運動をしたり、姿勢をリセットすることだ。眼も同様である。

 「眼を動かす」というのは、あまり馴染みがないかもしれない。効果的なのは、頭を固定して、円を描くように視線を動かす方法。眼の緊張を防ぐことができる。また、こめかみあたりをマッサージするのもいいだろう。加えて、ストレスや睡眠不足の自己管理も大切だ。

 緊張型頭痛が起きるメカニズムは複雑だ。デジタルデバイスを多用する人は、カラダだけでなく「眼のストレッチ」も心がけることが、予防・改善の鍵となることをお忘れなく。
(文=編集部、監修=三木貴弘)

三木貴弘(みき・たかひろ)
理学療法士。日本で理学療法士として勤務した後、豪・Curtin大学に留学。オーストラリアで最新の医療、理学療法を学ぶ。2014年に帰国し、現在は東京都で理学療法士として医療機関に勤務。その傍ら、一般の人に対しても正しい医療知識をわかりやすく伝えるために執筆活動にも力を入れている。執筆依頼は、"Contact.mikitaka@gmail.com"まで。