『ファインディング・ドリー』7月公開 ©2015 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

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日本映画に圧されていた中で、再び息を吹き返している洋画作品。もはや定番とも言えるアメコミヒーローやアクション大作だけでなく、きらりと光る人間ドラマでも注目作揃いなのが2016年の特徴だ。圧巻の映像と壮大なドラマ。映画の醍醐味をぜひスクリーンで!

写真で選ぶ「2016年見ておくべき洋画」(全21枚)

オスカーなるか!? 賞レースでも注目の濃密なドラマ

『ブリッジ・オブ・スパイ』 1月8日(金)公開

スティーヴン・スピルパーグ3年ぶりの新作で、冷戦時代の50〜60年代、米ソのスパイ交換事件の折衝を任された弁護士をトム・ハンクスが演じる。

脚本は、スピルバーグとは『トゥルー・グリッド』(10)、トムとは『レディ・キラーズ』(04)で組んでいるジョエル&イーサンのコーエン兄弟。

オスカーの常連たちががつぷり組んだ、胸を打つ一作となっている。

『ブラック・スキャンダル』 1月30日(土)公開

FBI史上最高の懸賞金を懸けられた、実在のマフィア、ジェームズ・バルジャーにジョニー・デップが扮した一作。

見た目から凶悪な男になりきっていて、オスカー主演男優賞も有力視されている。バルジャーの弟にして上院議員のビルに、ベネディクト・カンバーバッチ。

監督はオスカー2部門受賞した『クレイジー・ハート』(09)のスコット・クーパー。

『オデッセイ』 2月5日(金)公開

アンディ・ウィアーの小説『火星の人』を、御年78のリドリー・スコットが映画化。

事故によって火星に置き去りにされてしまった男が、空気も水も通信手段もない状況下で生き延びようとする姿と、彼を助け出そうとする仲間たちの姿が壮大なスケールで感動深く描かれる。

主演はオスカ―5部門ノミネートの『インターステラー』(14)のマット・デイモン。

『キャロル』 2月11日(木)公開

『ブルージャスミン』(13)でオスカー主演女優賞受賞のケイト・ブランシェットと、『ドラゴン・タトゥーの女』(11)で同賞ノミネートのルーニー・マーラーが初共演。

パトリシア・ハイスミスの同名小説を原作に、50年代を舞台とした女性同士の恋愛を情感豊かに描く。監督はトッド・ヘインズ。

マーラは本作で第68回カンヌ映画祭助演女優賞を受賞している。

『レヴェナント:蘇えりし者』 4月公開

『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(14)で映画賞を総なめにしたアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥが、レオナルド・ディカプリオとタッグを組む。

アメリカ開拓時代を舞台に、瀕死の状態で荒野に見捨てられたハンターが、自分を置き去りにした親友(トム・ハーディ)に復讐を誓う。

音楽は『ラストエンペラー』(87)の坂本龍一。

3D表現やなりきりの熱演で描き出す実話の輝き

『ザ・ウォーク』 1月23日(土)公開

ドキュメンタリー『マン・オン・ワイヤー』(08)でも取り上げられた、実在の大道芸人フリップ・プティの物語。

1974年、ニューヨークのツインタワービルのあいだにワイヤーを張り、命綱なしで綱渡りによる空中歩行を挑んだ姿を3D映像で臨場感たっぷりに描き出す。

監督は、ロバート・ゼメキス。ジョセフ・ゴードン=レヴィットがプティに扮している。

『スティーブ・ジョブズ』2月公開

『スラムドッグ$ミリオネア』(08)のダニー・ボイルによる、アップル社の共同設立者スティーブジョブズの伝記映画。

ジョブズを『それでも夜は明ける』(13)のマイケル・ファスペンダーが演じ、彼の人生を決定づけた3つの瞬間を切り取っている。

脚本は、Facebookの創設を人間ドラマとして描いた『ソーシャル・ネットワーク』(10)のアーロン・ソーキン。

『リリーのすべて』 3月18日(金)公開

世界で初めて性別適合手術を受け、男性から女性となったデンマーク人の画家リリー・エルベの人生を描き出す。

妻がいながら、自身の内なる女性の心に葛藤する主人公に、『博士と彼女のセオリー』(14)でオスカー主演男優賞に輝いたエディ・レッドメイン。

同じくオスカー4部門を受賞している『英国王のスピーチ』(10)のトム・フーパーがメガホンを執る。

『スポットライト 世紀のスクープ』 4月公開

トロント映画祭で観客賞次点に輝いた社会派の人間ドラマ。

ボストン・グローブ紙の新聞記者たちが、長年隠されてきたカトリック教会の児童虐待のスキャンダルを暴いた実話を、俳優・脚本家としても活躍するトム・マッカーシーがスリリングに描き出している。

主演は、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(14)のマイケル・キートン。

『THE 33(原題)』 2016年より

2010年8月、坑道の崩落で33人の作業員が地下深くに閉じ込められ、69日後に全員が奇跡の生還を果たしたチリ・サンホセ鉱山落盤事故を、ハリウッドとチリのタッグで映画化。

彼らの家族や救助チームにもスポットが当てられ、主人公マリオ役にアントニオ・バンデラスが扮するほか、ジュリエット・ビノシュ、ロドリゴ・サントロらが脇を固めている。

スピンオフやヒーロー復帰のシリーズ作!

『アリス/スルー・ザ・ルッキング・グラス(原題)』 7月より

『アリス・イン・ワンダーランド』(10)の続編。前作の3年後を舞台に、ジョニー・デップ、アン・ハサウエイ、ミア・ワシコウスカらが再集結。

サシャ・バーロン・コーエンが扮する“タイム”という新キャラクターも登場する。監督は『ザ・マペッツ』(10)シリーズのジェームズ・ボビンが務め、前作でメガホンを執ったテイム・バートンは製作に回っている。

『ゴースト・バスターズ3(原題)』 8月より

『ゴーストバスターズ』(84)シリーズのリブート作品。今回は女性たちを主人公に、奇想天外な幽霊退治が描かれる。

監督は『プライズメイズ 史上最悪のウエディングプラン』(11)のポール・フェイグが務め、同作出演のメリッサ・マッカーシーほかクリステン・ウィグらが出演。

また、チャニング・テイタム製作・主演による男性版の新作も決定している。

『ローグ・ワン(原題)』 12月より

『スター・ウォーズ』シリーズの新たなスピンオフ第1弾。

『エピソード3/シスの復讐』(05)と『…エピソード4/新たなる希望』(77)のあいだの時代を舞台に、帝国軍の宇宙要塞“デス・スター”の設計図を奪おうとする反乱同盟軍戦士たちの闘いを描き出す。

主人公となる女性戦士に、フェリシティ・ジョーンズ。ギャレス・エドワーズが監督を務める。

『アンタイトル・ネクスト・ボーン・チャプター(原題)』 2016年より

サスペンスアクション“ボーン”シリーズの最新作。

4作目の『ボーン・レガシー』(12)ではジェレミー・レナー演じる別の主人公が立てられたが、今作では『…アイデンティティー』(02)、『…スプレマシー』(04)、『…アルティメイタム』のマッド・デイモン扮するジェイソン・ボーンがカムバック。

2、3作目のポール・グリーングラスがメガホンを執る。

『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』 2016年より

“ハリー・ポッター”シリーズのスピンオフ。

『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)の約70年前のアメリカを舞台に、ホグワーツ魔法魔術学校の教科書『幻の生物とその生息地』の編者である魔法動物学者ニュート・スキャマンダーの冒険を描く。

スキャマンダー役に、エディ・レッドメイン。原作者のJ.K.ローリングが原作を書き下して脚本も手掛けている。

お馴染みのキャラクターが今年もスクリーンに!

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』 3月25日(金)公開

クリストファー・ノーラン製作総指揮による、世紀の2大ヒーローによる競演作。

バットマンにベン・アフレックが扮して、スーパーマンに『マン・オブ・スティール』(13)のヘンリー・カビルか続投。

同作のザック・スナイダーが監督を務める。超人的な能力ゆえに人類の敵と見なされ、巨大な悪に変貌していくスーパーマンとバットマンの対決に注目だ。

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』 4月29日(金)公開

『キャプテン・アメリカ』(11)シリーズの第3弾。

『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』(15)で描かれた人工知能ウルトロンとの戦いの後、アベンジャーズの在り方をめぐり、リーダーとなったキャプテン・アメリカ(クリス・エバンス)とアイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr.)が対立。

ヒーローたちは2つの派閥に分かれ、ぶつかり合うことに!

『ファインディング・ドリー』 7月16日(土)公開

『ファインディング・ニモ』(03)の続編で、今回はナンヨウハギのドリーが主人公に。

海洋生物研究育ちで、カクレクマノミの親子マーリンとニモと暮らしていたドリーは、ふとしたことからホームシックに。

生き別れになっている両親を探すため、マーリン、ニモと共にカリフォルニアを目指して旅に出る。監督は前作と同じくアンドリュー・スタントン。

『スーサイド・スクワッド』 2016年夏

DCコミックスに登場する悪役たちが、作品の垣根を超えて共闘! 

囚人となっていた彼らが減刑と引き換えに、正義では立ち向かえない悪と戦うことになる。監督は『フューリー』(14)のデビッド・エアー。

ウィル・スミスが『バッドマン』に登場する暗殺者デッドショットに扮し、『ダラス・バイヤーズクラブ』(13)のジャレッド・レトがジョーカーを演じる。

『X-MEN:アポカリプス(原題)』 2016年夏

人気シリーズの第6作。

前作『X-MEN:フューチャー&バスト』(14)の10年後を舞台に、5000年前にエジプトで生まれた強大なミュータント“アポリカブス”との闘いを描く。

シリーズ3作でメガホンを執るブライアン・シンガーが監督を務め、前作、『…ファースト・ジェネレーション』(11)のジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダーらが出演。

ハリウッドだけじゃない! 珠玉の海外作品

『殺されたミンジュ』1月16日(土)公開

鬼才キム・ギドクが、暴力の連鎖と社会批判をスリリングに描いたサスペンス。

闇に葬られた女子高生殺害事件の容疑者のひとりが謎の武装集団に拉致されたことに端を発して、事件の裏に潜んでいたものが浮かび上がっていく。

『ファイ 悪魔に育てられた少年』(13)のキム・ヨンミンが1人8役に挑戦。ひりひりとした痛みが全編を貫く、鮮烈な作品だ。

『愛しき人生のつくりかた』1月23日(土)公開

パリとノルマンディーを舞台に、母と息子と孫の3世代が織りなすハートウォーミングな人生賛歌のドラマ。

本国フランスで大ヒットを記録した。フランスの国民的歌手アニー・コルディが、秘めた過去を持ちながらも明るく生きる老女を演じる。

『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』(07)などに出演している俳優ジャン=ポール・ルーブが監督と脚本を務める。

『サウルの息子』 1月23日(土)公開

カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した、ハンガリー映画。

同国の名匠タル・ベーラに師事した新鋭ネメシュ・ラースローの長編デビュー作で、ホロコーストの現実を骨太な演出で描き出している。

強制収容所で同胞であるユダヤ人の死体処理に従事させられているサウル。彼はそこで息子の遺体を見つけ、なんとかユダヤ教の教義で葬ろうとするが……。

『ディーパンの闘い』 2月12日(金)公開

フランスの巨匠ジャック・オーディアールが描き出す、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞の人間ドラマ。

内戦下のスリランカからフランスに逃れるため、偽装家族となった元兵士のディーパンと女と少女。

3人はパリ郊外でささやかな幸せを手に入れようとしていたが、ヨーロッパ社会で新たな暴力に見舞われることになる。

ディーパンを、実際にスリランカ内戦で兵士として従事していた作家のアントニーターサン・ジェスターサンが演じる。

『火の山のマリア』 2月13日(土)公開

過酷な境遇に置かれながらも、自力で幸せをつかみ取ろうとするマヤ族の女性と、彼女を見守る母親の姿を通して、グアテマラが抱える社会問題に焦点を当てたドラマ。

監督はグアテマラ出身のハイロ・ブスタマンテで、本作でベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞し、グアテマラ映画として初めて米アカデミー賞の外国語映画賞にもエントリーされた。

ドキュメンタリータッチで、尚且つ情感溢れるドラマは日本でも大きな注目を集めるはずだ。