意識を「ラジオのダイヤル」のように切り替える実験の結果

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ラットを使った実験で、高周波刺激が脳を覚醒させ、低周波刺激が半覚醒状態にすることがわかった。研究グループは、脳の感覚の「中継局」である視床を、「ラジオのダイヤルのようなもの」と説明している。

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神経の発火頻度を変えることでラットの脳活動を変化させて、ラットを覚醒させたり、睡眠の状態にしたりできるという研究結果が発表された。研究グループは、の感覚の「中継局」である視床を、「ラジオのダイヤルのようなもの」と説明している。

「今回の研究結果は、視床の中心部が、脳の活動をさまざまな状態に調節するラジオのダイヤルのような働きをしていることを示しています」と、今回の研究の第一著者であるスタンフォード大学のイ・ジンヒョン博士は述べている。「この研究は、覚醒と睡眠をコントロールする脳内回路の理解に向けた大きな一歩です」

視床は、意識や覚醒、睡眠の調節に加えて、感覚信号および運動信号を、体から大脳皮質に中継する。したがって、視床が損傷すると、これらの領域は影響を受ける恐れがある。また、過去の研究では、視床内のニューロン(神経細胞)への刺激が、ごくわずかに意識がある患者を覚醒させる助力になることが示されてきた。

この学説を検証するため、研究グループは、睡眠状態のラットの光受容ニューロンにレーザーパルスを送ることで、高周波刺激がラットを覚醒させ、低周波刺激がラットを半覚醒状態にすることを発見した。

レーザーパルスが送信されている間に脳のfMRIスキャンが撮影され、高周波刺激の間には神経活動の増加が、低周波刺激の間には神経活動の減少が確認された。

さらなる実験により、この結果は、視床自体ではなく、周辺部位の「不確帯」に起因する可能性があるとわかった。その正確な役割はまだわかっていないが、不確帯は、感覚入力、皮質と皮質下の同期などと関連付けられてきた。

低周波刺激の間、不確帯は、睡眠時に起こるものに似た独特の発火パターンを示し、感覚皮質内の細胞に抑制信号を送った。低周波刺激の間に不確帯のニューロンが阻害されたときには、感覚皮質細胞の活動が増加し、ラットは半覚醒状態に陥りにくかった。

「今回の研究は、脳の回路が覚醒状態を調節しうることを示しました」とイ博士は語る。「この知識を使って、脳損傷やほかの神経障害のための、より良い治療法を開発するのが、われわれの今後の目標です」

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