「福袋」の起源は江戸時代のギャンブル? 七福神?見える化、高額化、鬱化に発展したワケ

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年末になると、新年に売り出される福袋の話題は多くの人がもっとも興味を持つ関心時だ。
ここ最近では、新春まで待てずに、年末に福袋を販売する店舗も珍しくないほどだ。

しかし、これほど消費者を虜にする「福袋」というのは、そもそも「なんぞや」なのだろうか。

●もともとは呉服屋の在庫処分?
「福袋」の起源には、いくつか説があるようだ。
その中でも有力なのが、江戸時代に呉服屋が、布の端切れを袋に詰めて正月に売りだしたものと言われている。

袋の中には、金の帯のような当たりも仕込まれていたことから、くじのようなギャンブル性が話題になったそうだ。

また、七福神の「大黒天」が背負っている袋を「福袋」としている説もある。
この袋の中には、「幸運」や「幸福」が入っており、人々に「福」を与えるということから、「福袋」と言われているという。

縁起の良い名前や、中身の見えない商品に対するドキドキ感が、正月の風物詩として流行したとも言われているのだ。

●最近では中身の見える福袋も
もともとは、中身が見えず、何が出てくるのかわからない。
このドキドキ感、ワクワク感が「福袋」の魅力であり、特徴だった。

福袋を購入して開封した中に「何が入っていたのか」も、周りの人と話したり、話題にしたりすることも楽しみだった。

しかし最近は、買う前から中身が見える福袋が増えている。
一体どういうことなのだろう?

これは、
・福袋の中身による不公平感をなくすこと
・オトク、コスパのよい福袋をアピールする
といった、現代の人の損得意識の変化と、購入意欲を刺激する目的があるようだ。
いかにも、現代風にアレンジされた福袋だと言えよう。

また、大手デパートの数百〜数千万円もするような超高額な福袋も登場している。
これらは、
・高額な福袋を公開することでデパート側は話題作りをする
・高額な福袋を購入して話題を集めたい
こうしたPRや話題作り、集客を目的で販売されるケースが多いようだ。

●アンチ福袋? ネットでは「欝(うつ)袋」も登場
福袋というネーミングに対して、「欝(うつ)袋」というものも近年話題になっている。
主にネット通販で購入したもので、例えば
・在庫処分品で同じものが10個入っているなど、使いみちがない
・実勢価格とあまり変わらず割安感、オトク感がない
という、極めてコスパの悪い福袋に対して「欝(うつ)袋」という名前が出てきた。

ちなみに最近は、SNSなどに投稿して話題にする目的から、あえて「欝(うつ)袋」を購入する人もいるようだ。

このように、もともとは江戸時代の在庫処分から始まった福袋だが、現在では
・中身が見えるもの
・超高額福袋
・欝(うつ)袋
と、本来の福袋から様々なバリエーションに福袋は発展している。

ちなみに、有名ブランドや名店、大手家電店の福袋などは、販売開始後わずか数分で売り切れになるほど人気だ。
新春の福袋は、「江戸時代から流行しているんだ」と思いを馳せつつ、購入してみてもよいだろう。


布施 繁樹