決断迫る手倉森ジャパン、リオ五輪最終予選メンバー“残り2枠”は?

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 決定力不足ならぬ、決断力不足――。

 来年1月にリオデジャネイロ・オリンピック アジア最終予選に臨むU−22日本代表は、12月上旬に行われたカタール・UAE遠征で、U−22イエメン戦、U−22ウズベキスタン戦のいずれもスコアレスドローと、もどかしいゲームを続けてしまったが、チームを率いる手倉森誠監督も煮え切らない姿勢を示してしまった。

 12月18日に行われた会見で代表メンバー23人を発表するはずが、21人しか決められず、残り2名の発表を30日に先延ばしにしたのだ。指揮官が発表前夜の心境を明かす。

「昨日まで悩んでも絞り切れなかったので、霜田(正浩技術委員長)さんに電話して21人の発表でいいですか、と相談しました」

 たとえそれが事実だとしても、「最後まで競争させたい」と宣言してしまえば「おい、おい、大丈夫か」と余計な心配を生じさせることもないのだが、決められなかったことを素直に明かし、笑いに変えてしまうあたりが手倉森監督の憎めないところでもある。

 発表されたメンバーを見れば、どのポジションで悩んでいるのかは一目瞭然だ。

 23人のエントリーは、ワールドカップと同じ人数である。フィールドプレーヤーの各ポジションに2人ずつを選び、GKだけ3人にするというのがセオリーだ。

 その通例にそって見ていくと、GKは櫛引政敏(清水エスパルス)、杉本大地(京都サンガF.C.)、中村航輔(アビスパ福岡)。右サイドバックは松原健(アルビレックス新潟)と室屋成(明治大学)、左サイドバックは山中亮輔(柏レイソル)と亀川諒史(アビスパ福岡)。ここまではセオリーどおりだが、左右のセンターバックは、奈良竜樹(FC東京)、岩波拓也(ヴィッセル神戸)、植田直通(鹿島アントラーズ)の3人しかいない。

 中盤より前のポジションにおいても、ダブルボランチには大島僚太(川崎フロンターレ)、遠藤航(湘南ベルマーレ)、原川力(京都サンガF.C.)、井手口陽介(ガンバ大阪)。2トップには久保裕也(ヤング・ボーイズ/スイス)、鈴木武蔵(水戸ホーリーホック)、浅野拓磨(サンフレッチェ広島)、オナイウ阿道(ジェフユナイテッド千葉)と、2ポジションに対して4人ずつ選ばれているが、左右の攻撃的MFには矢島慎也(ファジアーノ岡山)、中島翔哉(FC東京)、南野拓実(ザルツブルク/オーストリア)の3人しか選出されなかった。

 1人少ないのはセンターバックと、攻撃的MF――。

「無得点に終わったカタール(・UAE)遠征の際に、攻撃の武器、特徴のある選手を入れるべきかを考えました。センターバックが1枚少ない状況ですけれど、その分を前に入れるかどうかをもう少し考えたい」

 指揮官の言葉を額面どおり受け取れば、残りの2名は攻撃的MFかFWの選手を選ぶことになる。2名の発表を先延ばしにしたことはともかく、攻撃の枚数を増やすという決断自体には納得がいく。

 カタールで行われるアジア最終予選は、セントラル方式のトーナメント戦によって争われる。グループステージのあとのノックアウトステージは、負けたら終わり。勝たなければ、リオ五輪への出場権は掴み取れない。それには、ゴールをもぎ取る必要がある。バラエティに富む攻撃のカードをなるべく多く懐に備えておきたいと指揮官が考えるのも当然だろう。

 22日からスタートした石垣島キャンプでは、ボランチの遠藤をセンターバックで起用するテストも行っている。4人目のセンターバックと目されていた西野貴治(G大阪)が、負傷のために天皇杯を欠場していることを考えても、センターバックは前述の3人でいくと見ていいだろう。

 となれば、18日のメンバー発表会見の時点で予想される“最後のふたり”の候補は、荒野拓馬(コンサドーレ札幌)、金森健志(アビスパ福岡)、前田直輝(松本山雅FC)、豊川雄太(鹿島アントラーズ)、関根貴大(浦和レッズ)、鎌田大地(サガン鳥栖)の6人になる。