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〜期待されているのは監視機能などではない〜

Strategy Analyticsが最近行ったスマートホームの利用についてのリサーチによると、米国の家庭の1/5以上は何らかのスマートホームシステムを持っているという。スマートホーム業界は伸びており、その導入数は2015年で30%、2680万世帯になった。これは米国の全家庭の21%におよぶ。

キーワードは「セキュリティと利便性」

その中で最も売れている製品は、漏水を検知した時に自動的に水を遮断する漏水モニターと、パニックボタンが押されたときに家じゅうの電灯をコントロールするライト・オートメーションだ(全体の16%)。
この事は、安全性と家の保全がスマートホームの動機となっている事を示している。

これは業界の狙っていた事とは異なる

Strategy Analyticsの報告では、スマートホームの購入者は主に3つに分けられる事が述べられている。

省エネ派 (全体の16%)

このグループはスマートフォンやタブレットを複数台所有する既婚者家庭であり、人を検知して光熱設備をコントロールするシステムに興味をしめす。

周りに影響力のある人たち (13%)
このグループはどちらかと言えば高収入な若い女性が多く、コネクテッドデバイスを利用している世帯になる。彼らはモーション検知カメラの技術に大きな興味を示す。

2000年以降に生まれた男性 (7%)
フラットやアパートに住む35歳以下の子供を持たない男性たちだ。この層もモーション検知カメラに興味を示しがちである。

バイヤーの統計の裏を読む

興味深いのは、多くのスマートホームデバイスやアプリが高齢者をターゲットとしているものの、Strategy Analyticsの統計におけるその割合は明らかに低い事だ。

テクノロジーについての興味や知識が欠けているせいだろうか?

実際は若い家族が、彼らの高齢者の為に購入しているという事だろうか?

それとも統計はねつ造されているのだろうか?

Strategy Analyticsのスマートホームリサーチディレクターのビル・アブロンディは次のように述べている。

ネットからコントロールできるセキュリティ専門家によるインタラクティブなモニタリングおよびオートメーション機能は、米国の市場において大いに注目を集めている。企業が低コストなシステムやサービスを提供し、より広い市場に訴えかけることによって、このカテゴリーの成長は今後も続くと考えている。

ComcastやTime Warner CableといったケーブルTV業者たちが提供するインタラクティブなセキュリティサービスは、市場のリーダー的立ち位置で健全な成長を続けている。

アブロンディはスマートホームデバイスは、それを特に求めていないコンシューマーの家庭への可能性も示唆する。

暖房システムや主な家電の故障の予測分析は、保守業者、エネルギー供給業者、製造業者たちにとって業務を拡張できるものとなるだろう。

スマートホームデバイスができる事は故障のレポートだけではない。その発生を予測し、メンテナンスや交換のコストを下げることもできるのだ。

スマートホームが、単に家のいくつかあるポイントから、コーヒーメーカーや温度計、煙感知器やカメラをコントロールできるという以上のものになることは全く想像に難くない。

コンシューマーへの広い普及には、まだいくらかの道のりを越えなければならない。

しかし、Amazon,Apple,Google,Samsungなどの著名なブランドが、スマートホーム技術に目を向けている以上、その市場は伸びることになるだろう。特に音声認識のような技術は、このデバイスの競争力を向上させることだろう。

ReadWriteJapan編集部
[原文]