今回の検証では、一般的な監視カメラ(右)と超高感度カメラ(左)を使って同一環境下で撮影を行いその映像の違いを比較した(撮影:防犯システム取材班)

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 世の中に日々登場している防犯・防災製品&サービスの中から、もっと詳しく性能や機能を知りたいモノを防犯システム取材班がピックアップして、取材や検証を元に"深掘り"していく不定期の新連載。

●低照度下でもカラー撮影ができる超高感度カメラ

 今回ピックアップしたのは、昨今の防犯・セキュリティカメラ市場において、4Kや全方位カメラと並んで注目のトレンドとなっている、暗闇でもカラー撮影ができる「超高感度カメラ」だ。

 これまでも夜間撮影に対応した監視カメラはあったが、従来モデルの多くはIR撮影によるモノクロ映像だった。しかし、昨今では主にハイセキュリティな用途を想定しているユーザーや捜査機関などから、夜間などの低照度環境下でも鮮明なカラー映像を求めるニーズが高まっており、各メーカーが対応した製品のリリースを行っている。

 しかし「超高感度」と言われても、なかなかピンとこない。「実際どれくらい暗い環境下でも撮影できるのか?」、「一般的なカメラと比べるとどれほどの違いがあるのか?」、「暗闇で撮影した映像はどんな画質なのか?」といった疑問が出てくるはず。

 ただ、超高感度カメラは、基本的にハイセキュリティ向けの製品かつ、高額なものが多いため、なかなか実機を使ったデモを見る機会は少ないのが実情だ。

 そこで今回は、2013年の発売以来、すでに多数の導入実績があるという超高感度HDビデオカメラ「SSC-9600」を提供するカリーナシステムの協力のもと、実機を使った検証を行った。

 「SSC-9600」とは、超高感度2/3型220万画素のCMOSセンサーを搭載したカメラで、0.005lxの環境下でも1/30秒の露光時間での撮影が可能。また、独自技術の3次元ノイズリダクション処理により、CMOS特有のノイズの発生を大幅に低減している点が特徴となる。映像出力はHD-SDI、コンポジットビデオ(BNC)端子から行える。

 想定される用途としては、空港や国境といった重要施設でのハイセキュリティな映像監視、河川や港湾の災害監視などのパブリックユースとなり、ハイエンドな製品となる。

●一般的な監視カメラと超高感度カメラ「SSC-9600」の違い

 今回の検証は、一般的な監視カメラと超高感度カメラ「SSC-9600」を使い、暗室で実施。室内の蛍光灯を点灯させた状態(約460lx)、室内の蛍光灯を消灯して暗室の後方のドアを開けて外光が差し込んだ状態(約6.5lx)、蛍光灯を消灯しさらに後方のドアを閉めて外光が差し込まない状態(約0.03lx)の3段階の照度での撮影画像を比較をした。

 まず約460lxでの比較は、両製品で撮影した映像に大きな違いはなし。460lxがどれくらいの明るさなのかと言えば、蛍光灯照明のみの事務所といったイメージで、肉眼でも被写体であるモデルの顔をしっかりと認識できるレベルだ。

 続いて約6.5lx。この照度の目安としては、日の出、日の入り程度の明るさといったイメージで、肉眼でもある程度のモデルの顔を確認することができる。一般的なカメラは、少しノイズが乗ったザラつき感のある映像となったが、「SSC-9600」では、肉眼よりも鮮明でなめらかな画像となった。

 そして0.03lx。月明かり下の照度がおよそ0.5〜1lxなので、月明かりよりも暗い環境となる。肉眼ではかろうじてモデルのシルエットが見える程度で、顔の認識や色の識別は困難な状態。こうなるともう一般的なカメラでは、もう撮影不可レベル。一方で「SSC-9600」は、モデルの顔も、着ている服の色も、そして背景に映るカラーチャートも認識できるレベルの映像となった。

●色や文字の識別は可能か?

 続いての検証では「SSC-9600」を使って、約0.03lxの環境下で車のナンバーを模した文字の識別や、カラーチャートを使った色の識別、被写体が動いた場合にどういう映像になるかを試してみた。