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12月興行の1位は『007 スペクター』の19億円。前作『スカイフォール』(最終興収27.5億円)を上回るペースで興収をあげている。

『妖怪ウォッチ』が週末観客動員で『スター・ウォーズ』破り首位デビュー!

キャストや監督の来日はなかったが、日本人タレントを起用したイベントを実施してメディアの露出につなげた。トークショー付き試写会に女優の栗山千明が参加したり、映画とコラボレーションしたファッションイベント「TOKYO BOND GIRL COLLECTION」に本作の公式アンバサダーをつとめたお笑いコンビ「くりぃむしちゅー」の有田哲平と、モデルの道端ジェシカが参加。有田はロンドンで開催されたロイヤルプレミア試写会にも出席した。またWOWOWが特別番組『ジェームズ・ボンドに愛をこめて』を放送したり、公開初日に『スカイフォール』が日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』で放送されたことも動員増に一役買ったようだ。

2位は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、3位は『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』。しかし『スター・ウォーズ』は公開後3日間、『妖怪ウォッチ』は公開後2日間の興収なので、最終的には両作とも『スペクター』を上回るのは間違いない。

『スター・ウォーズ』は公開後3日間で興収16億2000万円。オープニング記録では『アナと雪の女王』(255億円)を上回り、『千と千尋の神隠し』(304億円)並みの興収だったため、配給元ディズニーでは「最終的に久しく出ていない興行収入200億円超えに期待が膨らむ」とリリースを出している。ただ、人気シリーズ作のオープニング興収と比較すると『マトリックス/リローデッド』22億円、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』20.5億円、『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』19億円には若干劣り、昨年の『妖怪ウォッチ』1作目の16億2800万円とほぼ同じだ。今後口コミでどこまで客層が広がるのか、リピーター客がどれだけ増えるのか、によって最終的な興収は大きく変わってくるだろう。

一方『妖怪ウォッチ』は妖怪メダルとカードが付いた劇場前売券の販売枚数が100万枚を突破。さらに入場者にも映画の重要キャラクターのメダルがプレゼントされるため、前作同様初日2日間に一気に子どもたちが劇場に押し寄せた。ただし、約11億円の出足は前作の約65%だ。

4位は『orange-オレンジ-』、5位は『母と暮せば』。『母と暮せば』は山田洋次が監督で、母親役が吉永小百合、息子役が二宮和也。監督・山田×主演・吉永という組み合わせは08年『母べえ』21.2億円、10年『おとうと』21億円と安定した興行を見せている。人気者・二宮も加わっており、今後の興行動向に注目だ。(文:相良智弘/フリーライター)

[12月公開作ランキング]
1位『007 スペクター』19億円
2位『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』16億円
3位『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』11億円
4位『orange-オレンジ-』8億円
5位『母と暮せば』7億円
(12月20日時点。ムビコレ調べ)

相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。

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