2015年の住宅市場には、3つのメガトレンドがあった。それらを集約して整理してみると、2015年は市場の大転換期であったことが改めてわかる

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 本連載「ビッグデータで解明!『物件選び』の新常識」を始めて約半年になる。隔週掲載で今回が11回目に当たるが、本年の掲載は今回が最後となる。そこで、2015年の1年間を振り返ってみよう。

 物事には、「不易と流行」というように、歴史観にもつながるいつの時代も変わらない側面と、一時的ではあるが無視できない変わりゆく側面の二面性が常にある。大局観を持って2015年を見た場合に、3つのメガトレンドがあったことに気づく。それは「上げ相場の終焉」「投資は税金との闘い」「常にある原点回帰」というものだ。

 それらを集約して整理してみると、2015年は市場の「大転換期」であったことが改めてわかる。この大転換期を織り成すメガトレンドの考察を通じて、読者諸氏には、自宅や不動産に対する発想を整理してもらいたい。

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需給の悪化が急速に進んでいる

 第一に、「上げ相場の終焉」について考察しよう。日本の総人口はすでに10年ほど前から減少し始めている。リーマンショック以降初めての不動産上げ相場は、すでに「終わりの始まり」となっている。アベノミクス以降、約3年続いた上げ相場は、首都圏マンション価格の平均で2割、都心部では4割上昇と大きな伸びを示した。しかし、今回の上げ相場は都市圏中心で、全国に波及するには力強さを欠いた。その証拠に、マンション価格は上昇したが、土地価格はほぼ横ばいにとどまっている。

 その局地相場も、足もとでは需給の悪化が急速に進んでいる。詳細は連載第6回「マンション価格がいよいよ頭打ち!今ここで決めたい自宅の売買」に譲るが、すでに中古売出在庫は急増し、需給バランスが完全に逆転する日は近い。

 これに追い打ちをかけるように、横浜の「杭の偽造問題」が消費者の購入マインドを冷え込ませており、売れ行きが悪化することは必至の状態にある。不動産市場の価格影響要因の背景として、アベノミクス3本の矢の1つである金融緩和は当面続きそうなので、価格が下がることも考えにくいが、予断を許さない状況になってきている。

 イメージとしては、登り切った山の頂上付近で天候が怪しくなってきたというシチュエーションに近い。これ以上の「上の目標」を失った今、市場は心理的にも不安定な状況にあるため、住宅を持っている人は潮目の変化を想定しておいた方がいい。つまり、所有物件の売却の決断をするなら早めに結論を下さないと状況は悪化するだけかもしれない、ということだ。

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