細い足でも“蹴り上げる力”で飛距離を生む藤田光里(撮影:福田文平)

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 今季の国内女子ツアーの優勝者の活躍を振り返り、強さの要因を探る“Playback LPGATour2015”。第11回目はツアー本格参戦2年目で初優勝を挙げた藤田光里。優勝シーンを振り返るとともに、体の線は細いにもかかわらず260ヤードを超える飛距離を生み出すスイングのポイントを見ていこう。
【解説】“蹴り上げる力”が飛距離の秘密!藤田光里のスイング連続写真(計11枚)
 2014年、史上初となるファイナルQT1位&新人戦優勝と鳴り物入りでツアーに本格参戦し、初シードを獲得した藤田。初優勝を期待されて挑んだ2015年シーズンの序盤は予選落ちがないもののスコアが安定せずにいたが、6戦目の『スタジオアリス女子オープン』にチャンスが訪れる。2日目を終えて2位と3打差の単独首位。最終日最終組で大声援を浴びて3つスコアを伸ばすも、同組の成田美寿々が大会レコードの“64”で回り、逆転負け。成田のプレーに脱帽する形となった。
 だが悔しい敗戦後すぐに歓喜の瞬間は訪れる。翌々週の『フジサンケイレディス』で首位と3打差3位タイでスタートした藤田は、上位6人が6アンダーで並んだ状況で優勝争いに食い込み最終18番へ。セカンドショットはグリーンを捉えられずエッジに落ち、ピンまで5m。同組の一ノ瀬優希、金ナリ(韓国)がバーディパットを外して迎えた勝負のパットを見事ねじ込み、劇的バーディで勝利を挙げ、グリーン上で涙を流した。
 プロゴルファーらしからぬ細身ながら260ヤードのビッグドライブを見せる藤田のスイングのスイングについて、プロコーチの辻村明志氏は“脚力”がポイントと説明する。
 「ダウンスイングで重心を下げられるだけ下げて、地面からのエネルギーを両足でしっかりととらえて、自らの脚力で大きなエネルギーを生み出している。地面からのエネルギーを一気に蹴り上げ、下半身の力を余すことなく使っていますね(辻村)」
 インパクトからフォロースルーにかけて両足のカカトが浮き上がるほどの“蹴り上げる力”をボールに伝えており、かつ前傾姿勢が崩れていないのが飛距離を生み出す秘密だ。
 「蹴り上げたことにより上半身が伸び上がるのではなく、前傾姿勢をキープしたままの状態で蹴り上げることにより、ボールに上手くエネルギーを伝達できている。10本の足の指でしっかりと地面を掴めていることにより、体の開きを抑えられて、力強いドローボールを打てていますね。ツアー1の大きなフォロースルーも特徴です(辻村)」
 ツアー屈指の人気プロは来季もダイナミックなスイングで2勝目を狙う。
解説・辻村明志(つじむらはるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。コーチ転身後はツアー帯同コーチ、キャディとして上田桃子、濱美咲らを指導。今季は上田の出場全試合に帯同し、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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