テスラ、破産のRdioからSpotifyへ「モデル S」付属の音楽サービスを変更。ただし米国は未定

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テスラモーターズが、セダンタイプ モデル S に音楽ストリーミングサービス Spotify のアカウントを付与して販売します。Spotify アカウント付与の対象国は欧州圏内とオーストラリア、香港。これまでテスラは、モデル S に Spotify と同種のサービス Rdio のアカウントを付与していたものの、11月に Rdio が破産、Pandora による買収が決定したことがきっかけとみられます。テスラ モデル S といえば、センターコンソールに17インチのタッチパネルを搭載し、そこで車高調整やシートヒーターなど様々な設定を施すことができる高度に IT 化された EV。上位モデルには Insane モード、Ludicrous モードと呼ばれるハイパワー(その分バッテリーは早く減る)モードを備え、0-100km/h 加速が3秒台前半というスーパーカーなみの動力性能も備えます。
 
一方、意外と簡素なのが車内エンターテインメントで CD プレーヤーは無く、あとは Bluetooth や USB デバイスからの音楽再生、インターネットラジオなどがある程度。もちろん運転中の視聴は危険なため、動画再生はできません。

そこで活躍するのが Rdio によるストリーミングサービスでした。Rdio は Apple Music 登場以前は Spotify のライバルとも目されていたサービス。楽曲数は3200万曲を揃え、キュレーターによるプレイリストや再生履歴から好みの曲を自動的に提示する機能などがあります。モデル S では Rdio があるおかげでオーナーが何も楽曲を用意しなくてもドライブ中に好きな音楽を聴き続けられる環境を提供していました。

ところがこの11月に Rdio は破産を申請、Pandora が Rdio の資産を買収すると発表する事態に。また別のところではフランス発の音楽ストリーミングサービス Deezer も予定していた株式市場への上場(IPO)を無期限に延期するといった事態もあり、追い風が吹いていると思われていた音楽ストリーミングサービスも、実はどこも厳しい経営環境に置かれていることが露呈しつつあります。

このまま放置するとモデル S に提供しているサービスのひとつがなくなってしまうため、テスラは音楽ストリーミングサービスとして最も成功しているとされる Spotify Premium を代替サービスとして提供することにしたとみられます。
  
テスラはモデル S およびモデル X へのソフトウェアアップデートによって Spotify 再生機能を提供する見込み。Spotify にはプレイリスト機能や再生履歴からの自動楽曲提示もあり、Rdio と同様の機能備えるためオーナーもさほど戸惑うことはなさそうです。

注意が必要なのは、この Spotify Premium アカウントは車内でのみ有効な限定的なものということ。また Spotify 利用による料金の発生はありません。ただ、すでに Spotify Premium アカウントを持っているモデル S(モデルX)オーナーは、自分のアカウントを車内で使うこともできます。

なお、このアップデートは Rdio も Spotify もサービスを提供していない日本では適用されません。また現在のところ米国内では Sporify Premium を提供するという情報はありません。

ちなみに Spotify はフォードや BMW(Mini 含む)の一部車種に音楽サービスの提供実績があるほか、アップルの車載システム CarPlay 、Google の Android Auto にも対応しています。