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媚びぬ、媚びぬ、媚びぬ!

昨晩、我が家に一足早いクリスマスプレゼントが届きました。2015年日本スポーツ大賞を受賞したラグビー日本代表の、ワールドカップでの激闘を収録したブルーレイです。題して『ラグビー・ワールドカップ2015日本代表の軌跡〜歴史を変えたJAPANWAY〜』。うむ、ダサい。適度にダサい。ヘンにひねくって「SHINOBI〜勝利へのルーティン〜」とかになっちゃうよりはいいでしょう。

340分に及ぶ大ボリュームのブルーレイ2枚組。希望小売価格10260円の高額商品は、それに見合った中身を備えています。何と言っても最大のウリは奇跡の南アフリカ戦をノーカットで収録していること。しかも、試合実況は放送当時そのままのもの。永久にあの瞬間のあの歓喜を我が手元におさめることができるのです。迷う必要はありません。僕の中のリーチ・マイケルは「買え!」と指示し、財布はそれにノータイムで従います。

そもそも、この手の商品は実況者の権利関係やらがあってか、試合当日の実況で収録されることは多くありません。仕方なくあとからお抱えのアナによる実況を乗せてくるのですが、これはまったくもってよろしくない。ぬるい味噌汁のように興醒めを誘う「試合殺し」です。それならいっそ、実況・解説をカットして現地の音声だけでやってくれたほうがありがたい。

その点、この商品は主音声は当日の放送そのまんまで、副音声にプレミアム特典として、その試合に出場したジャパン選手たちが振り返りコメントをつけるという構成。これはもう十分に1万円の価値がある。僕もそれ以上の内容はまったく確認せずに買いました。最低限の価値は確保できるなら、あとは買ってから考えればよい。

正直、あの試合をまだご覧になってない方、いますよね。当日はBSとJsportsの中継だけで、深夜の時間帯。目が覚めてフィーバーとなってからダイジェストで大事件を知ったという人が多いでしょう。この商品には、そんな皆さんをもう一度ラグビー・ワールドカップに連れていくチカラがあります。何の工夫もなく、「そのまんま」を340分詰め込んだ無骨な漢のブルーレイ。男同士のプレゼントにもピッタリですよ。

ということで、お先に駆け足で一周した僕が安心してオススメする、媚びない男のブルーレイ『ラグビー・ワールドカップ2015日本代表の軌跡〜歴史を変えたJAPANWAY〜』をチェックしていきましょう。


◆五郎丸ブームとやらは、この商品にはまったく反映されていない!


発売日22日を前に楽天ブックスがフライングで届けてきたブルーレイ。パッケージは楽天で見ていたものの、もちろん開封するのは初めて。カッターを持ち出してビニールを破かないように剥いていくと、待望のブルーレイが現れます。おおっ、何やらミニ写真集みたいなのもついてるぞ。

↓ジャジャーン!僕から僕へのクリスマスプレゼントでーす!


スターウォーズよりたぶん面白いヤツや!

すごいバトルシーンの連続だし、何回見ても泣けるエンディング!

しかし、早速の違和感が。何か違う、違う気がする。この画像のことを一旦忘れて、ラグビー日本代表のブルーレイを想像したとき、パッケージの画像、違くないかと。五郎丸ポーズだとさすがにチーム感が喪失してしまうにせよ、そこそこの五郎丸は載せておいてしかるべきだろうと。五郎丸がいなかったら、商売的に損する気がするだろうと。何だこの「五郎丸を探せ」は。

↓たぶん、こういう感じがベーシックな答えのはず!


これこれ!五郎丸がドーンときて、仲間たちも一緒にいる!

Numberなんか何回もこの写真で商品作ってるからな!

商品パッケージは全員集合なので仕方ないとしても、ブルーレイ入ってるほうの箱は五郎丸ドーンでもいいのではないか。しかし、コチラもあくまでもジャパン大集合。フラットな目で見つめたとき誰が飛び込んでくるかというと、浜辺の人魚ポーズで寝そべる日和佐じゃないですか。ザキヤマの顔で放心する日和佐じゃないですか。五郎丸っていうか日和佐です。何だこのジャパンウェイ。

そして輪をかけてジャパンウェイなのが、同梱されているブックレット。写真集ではなく観戦記と題したモノクロ冊子なのですが、この表紙、五郎丸いないですからね。そして、このシーン、南ア戦の試合終了間際にモールで押し込んでビデオ判定でノートライって言われたときの写真ですから。この指立てガッツポーズみたいなのエセガッツポなのに表紙!あれだけガッツポーズした試合で、エセガッツポの写真が表紙!見たか、これがジャパンウェイだ!

↓棚に差したときに飛び込んでくる顔はヤクルトの畠山!


成り行きだからしょうがないけど、せめてリーチマイケルは入らなかったかね!

ヤクルトのセ・リーグ制覇のDVDみたいになってるぞ!

↓そしてブルーレイディスク本体まできて、ようやく五郎丸とリーチマイケルが登場!


五郎丸に媚びないデザイン方針!

板まできたら五郎丸ポーズでもよさそうなところで、絶対に媚びない!

ラグビー・ワールドカップ2015 日本代表の軌跡 〜歴史を変えたJAPAN WAY〜【Blu-ray】 [ ラグビー日本代表選手団 ]

価格:7,695円
(2015/12/22 10:06時点)
感想(0件)



実は同時にもうひとつ商品が発売されております。『ラグビー日本代表 五郎丸歩〜桜のエンブレムを胸に〜』と題した五郎丸専用ディスクがあり、そちらのほうが五郎丸推しとなっております。そのぶんのバランス感覚を発揮した結果なのかもしれませんが、これだけ五郎丸を徹底して避けてくるとは想定外でした。一番大事な試合の映像が入ってるのは、五郎丸が載ってないほうですので、お気をつけください。

2枚組のディスクの1枚は南アフリカ戦本編と、それに向けたエディー・ジョーンズヘッドコーチのオフィシャル悪口集。相手を挑発し、牽制し、戦う前から舌戦をバチバチやっていた空気感がそのまま収録されています。試合を見る前にまずエディーの悪口を振り返るというのも、戦いへの高揚感を高めてくれるいい仕掛け。「このオッサンめっちゃ勝つ気やん」という高ぶりが甦ってきます。

試合本編は、当日の放送そのままの実況を載せた主音声と、ジャパン戦士3名(堀江、山田、稲垣)による副音声解説を収録。主音声はもう見たヤツなのでいいとして、副音声がなかなかにイケている。隠しごととか特になく、試合を見ながらチームの秘密をベラベラ喋ってくれます。その瞬間の気持ちとか、現場だけでわかる珍プレーとか、プレーの意図などを主に堀江翔太がベラベラベラベラ喋ります。

当日は試合終盤からの投入だったベンチレポーター稲垣、トークでひと山当てようと目論むベラベラ堀江、自分の映像だけ擦り切れるほど見たという自分スキー山田の3人編成は、非常によくできたキャスティングです。堀江がチーム戦術を解説すると、山田はそのときのヤマダの動きを解説し、稲垣が「ベンチでは何やってんねん思ってました」と冷静なツッコミを入れる。少々専門的すぎる嫌いはありますが、あの感動の試合の裏にも結構な小笑いがあったのだということを再発見するにはこの上ないコメンタリーでした。

試合の序盤から裏話のオンパレード。スタメンを見た時点で「対面で南アのハバナ選手をチェックすると想定していたが、ハバナは逆サイドに入っていた。俺のスカウティングが(笑)」と想定外の相手メンバーを語る山田であったり、「僕の場合は、対面の2番は怒りやすくて、上体でタックルにくるとかを見ていた。スカウティングどおり」と手応えを語る堀江であったり、情報戦についても気軽に明かしてきます。

試合のプレーひとつひとつについても、フィールド内にいた者だけの感想が続々。南アに対しては、最初のラインアウトで「モールを組まれなくて助かった」「シンプル(なディフェンス)でやりやすかった」などと序盤から感じていた手応えを明かします。

55分過ぎに相手がペナルティゴールを蹴った場面については、「僕らからしたら助かったなぁみたいな」「嫌がりましたよね、ラグビーすることを」「動くのが嫌やからショット狙ったんでしょ」と、どんどん高まるイケるぞの感覚もリアルに語ってくれる。逆に73分に相手がペナルティゴールを狙った場面は、「ここはショットでしょ」と別にイケる感覚の場面ではなかったとの振り返りも。なるほど、観ている側とやってる側の感じ方はだいぶ違うんですね。

一方、自分たちについては堀江がひとりで持ち込んだシーンについて「蹴ると思ったんやけど(稲垣)」「違うことがしたくて…(堀江)」とか、堀江が背中を通してループパスを送った場面について「いつかやってやろうと思ってた(堀江)」「この大舞台で、『うわ、出た』って感じ(山田)」とか、堀江が思いのほか大一番を楽しんでいた様子を赤裸々に語ります。

面白失敗へのツッコミもバンバン飛び出し、14分頃にリーチマイケルが裏に蹴って抜け出そうとしたプレーについては「これは下手糞ですね(堀江)」「リーチが裏に蹴ったの初めてですよね(山田)」「ベンチで何してんねんってなりましたもん(稲垣)」と大笑い。22分頃のあわや南アのトライという場面については「ここちょっと気抜いてた」「トライかトライじゃないかと思って見てたら」「ボールが出てきてエー!みたいな」「自分自身が引き締まったシーンでもあります」と山田が反省の弁を語るようなことも。

↓日本が2度連続でラインアウトからドライビングモールを仕掛けてトライをとったシーンについても、意外な振り返りコメントが!


堀江:「バックスが入ってきたのはバックスの判断?」
稲垣:「試合前に言われてたの?」
山田:「全然」
堀江:「(選手の判断なんだ!)すげーな」
堀江:「(1回止められたけど)次はズラしてやればトライ取れるなと」
稲垣:「ベンチでも次はズラすなーと思って見てた」
堀江:「(2回目も)バックス入ってきてくれるでしょ、いい判断」
堀江:「健介(畠山)、ハル(立川)、晃征(小野)が効いてる」
山田:「残されたバックスの身としては最後まで行ってくれと」
山田:「アレでボール出されたら100メートル追わなきゃいけない」

これ仕込みの戦術じゃなくて、その場の思いつきなんだ!

ひとりひとりの判断力がすごい!

そしてこの大会でもっとも美しいトライとなった68分からのプレー。ラインアウトから相手に一度もボールを触らせずにインゴールまで持ち込んだ場面についても実に濃密。本来なら「もう少し刻んでいく」位置取りにも関わらず、バックス陣からは展開していこうという指示が出たと。堀江は「このプレーを選択した10番(小野)、12番(立川)はスゴイ」と絶賛し、バックス陣の仕掛けていた前フリについて語り出します。

↓ここだけ見るんじゃなく、68分通して見てココに来てほしいと選手たちが語る珠玉のトライ!


堀江:「この試合12番(立川)がずっと縦に行っていた」
堀江:「相手は立川に重みを置いて(縦を切るように)ディフェンスしてきた」
堀江:「そこで、ここはパッと(外に)放った」
堀江:「南アは12番(立川)捨てて外に行けなくて、そのまま止まった状態で」

何度も相手の密集地帯に突っ込んでいったフリを重ねての、ここ一番でのパス展開!

ガツンガツンからのパッという「裏」をかいた駆け引きを感じてほしいとのこと!

「何回ハル(立川)が縦行ってるんだ」というところを!

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試合終盤にかけては、選手たちも試合にに高ぶりながらの観戦。ようやく試合に加わってきた稲垣なども「もうこの時点で(身体)パンパンですよ」と、見ていただけなのに疲れていたという、当時の緊張感を語ります。口々に「いいですね」「歓声がスゴイ」「こんなんやったんや」「おぉぉ」「相手バテてる」などの普通の感想を漏らし、観戦者としても手応えを覚えている様子。

そして歓喜のトライへ。ペナルティをもらったときはイケると思い、迷わずスクラムを選択。そのときのスクラムの組み方や、角度などを細かく解説していきます。相手が足の角度を変えてきたことで一瞬危ない場面があったことなど、押し込むまでにもいくつもの駆け引きがあったことを選手自らが語り、稲垣は「完全に僕を捨てにきた」と日本の2番・3番のほうだけに圧力を掛けてきたことを現場目線で明かしていきます。

↓最終局面にも前フリして前フリしての「裏」という駆け引きがあったとのこと!


堀江:「今までハル(立川)は飛ばしパス禁止されてたんですよ」
堀江:「ずーっと飛ばしパスばかりしてて」
堀江:「エディーさんに怒られてたんですよ」
堀江:「タテかショートパスかしかしてこなくて」
堀江:「この大舞台で久々に飛ばしパスして」
山田:「ここでJPピーターセン」
山田:「腕を下から入れて押し出すようなタックル」
稲垣:「ヘスケスじゃなければ外に出されてたね」

最後の最後まで抵抗した南アと、最後の最後で得意技を解放した日本!

最後の1秒まで熱いな、この試合!

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最後は振り返りのスタジオにも拍手が起こり、「これは泣けるなぁ!」と自画自賛。コチラも新たな視点を得ながらの再観戦で再度泣きそうになるなど、通算何度目になるかわからない南ア戦を楽しむことができました。コレを見ずには2015年は終われないくらいの素晴らしい大長編映画。駆け足だったので、インタビュー群などは早送りでのチェックとなってしまったのですが、噛めば噛むほど味が出そうなブルーレイです。

試合映像自体はテレビ放送の録画でもキープしてはいるわけですが、練習の模様や記者会見の模様をコンパクトにおさめるのはなかなか面倒なもの。それをオフィシャルでやり、専用のケースでブルーレイにまとめてくれた。その手間も含めて、本作は間違いなく「お買い得」と言える逸品。ただ1点、NHKで流れていた、協会のカメラによるミーティング映像はおさめられておらず、そこは残念。ただ、パッケージを開けたらJsportsのラグビー番組を30日間無料で視聴できるデジタルコードも入っていましたし、十分にお買い得な逸品ではないでしょうか。舞台裏映像はまた次の機会に出してみらいましょう。続編に期待します。

五郎丸を買った方、そっちに舞台裏が入ってたら教えてください!