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Sinterline Technyl PA6粉末材料、3Dプリント技術でPolimotor 2を促進

最先端のポリアミドソリューションでのグローバル・リーダーであるソルベイ・エンジニアリング・プラスチックスは、選択的レーザー焼結(SLS)により製造された3Dプリント・プレナムチャンバー部品がPolimotor 2のエンジンに搭載されることを発表した。

Polimotor 2のプレナムチャンバーには、Sinterline Technyl ポリアミド6(PA6)にガラスビーズを40%充填し寸法安定性を向上させた強化パウダーグレードを使用している。ソルベイが主要材料スポンサーを務めるPolimotor 2プロジェクトは、自動車業界の伝説的革新者Matti Holtzberg氏が率い、大きな期待を集めているプロジェクトで、2016年の自動車レースに向けてオールプラスチック製の次世代エンジンの設計・製造を目指しているとのこと。

 Composite Castings, LLC(フロリダ州ウェストパームビーチ)の社長を兼任するHoltzberg氏は次のように話している。

「Polimotor 2も、1980年代に誕生した初代Polimotorエンジンのコンセプトと同様に、先駆的なポリマー技術とその潜在能力に光を当て、自動車の性能と製造方法に革命を起こすことにすべてを注いでいます。Polimotor 2のコンセプトにおけるプレナムチャンバーは、初代のエンジンと同じく基本的な射出成形デザインを基にしています。それでも、Sinterline Technyl PA6技術を用いて作成された3Dプリント部品は、過酷な自動車レースに耐えられるよう設計されたエンジンと全く同様な信頼性を有する性能を示すことがわかりました。」

Sinterline PA6パウダーは、3Dプリント製造法のメリットが活かせるよう設計されている。選択的レーザー焼結やその他の3Dプリント加工法では、最初に成形簡易型や試作品の製作に時間とコストをかける必要がなく、デジタル設計図をすばやく機能部品にできるため、生産性が向上する。そのため、OEMやサプライヤーにとっては製品化までの時間を大幅に短縮することができる。

レーザー焼結では、高精度レーザースキャナーのエネルギーでSinterline Technyl PA6パウダーを溶解し、完成形になるまで一層一層重ねていくことで、機械的特性と耐熱特性に優れた高機能な3D形状部品を作ります。連続的に層を重ねて部品をプリントするので、複雑な内部形状と機能を組み合わせたコンポーネントも迅速に生産することが可能となる。

こうした先進的材料技術がPolimotor 2によって実証されることで、商用およびレース用自動車設計における課題に対する新たなイノベーションが切り開かれることを期待したい。

ReadWrite Japan編集部
[原文]

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