【プレビュー】ガナーズ、12年ぶりの優勝への資格を証明できるか

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▽プレミアリーグ第17節、アーセナルvsマンチェスター・シティがエミレーツ・スタジアムで開催される。2位のアーセナルが、1ポイント差で3位に位置するシティをホームに迎える優勝候補同士の対戦だ。

▽アーセナルは前節、ジルーとラムジーのゴールにより、アストン・ビラに2-0で快勝した。公式戦3連勝のチームは、チャンピオンズリーグ(CL)でも決勝トーナメント進出を決めており、雰囲気は上々だ。首位に立っているのが経験値の低いレスターであることを考えれば、終盤にアーセナルとシティの一騎打ちとなる可能性もありそうな状況。例年通り負傷者が絶えない苦しい台所事情だが、ホーム戦のここでシティに勝利できるかどうかは、後々、重大なポイントとなるかもしれない。シティを下せば、12年ぶりのプレミアリーグ優勝の資格があると言えるはずだ。

▽一方のシティは、前節のスウォンジー戦を試合終了間際のゴールにより、2-1で制した。リーグ戦では第9節以降に連続白星がない状況で、ここで連勝したいところ。だが、優勝を争うライバルとのアウェイ戦だけに、勝つことよりも負けないことが大事となる。

◆アーセナル

【4-2-3-1】



▽アーセナル予想スタメン

GK:チェフ

DF:ベジェリン、メルテザッカー、コシエルニー、モンレアル

MF:ウォルコット、フラミニ、エジル、ラムジー、キャンベル

FW:ジルー

負傷者: MF:コクラン(ひざ)、カソルラ(ひざ)、アルテタ(太もも)、ウィルシャー(脚)、ロシツキ(ひざ)、FW:ウェルベック(ひざ)、サンチェス(ハムストリング)

▽長期離脱中のコクランとカソルラ、ウェルベックらが起用できない。負傷者リストの中では、サンチェスが復帰できる可能性があることをヴェンゲル監督が明かしている。ただ、前回はリスクを冒しての負傷離脱だっただけに、先発起用を避けそうだ。

◆マンチェスター・シティ

【4-2-3-1】



▽マンチェスター・シティ予想スタメン

GK:ハート

DF:サーニャ、オタメンディ、マンガラ、コラロフ

MF:デ・ブライネ、フェルナンジーニョ、ヤヤ・トゥーレ、デルフ、シルバ

FW:ボニー

負傷者:DF:コンパニ(ふくらはぎ)、サバレタ(ひざ)、MF:フェルナンド(ハムストリング)、ナスリ(ハムストリング)

▽主将のコンパニら主力4選手が欠場見込み。かかとを痛めて離脱していたアグエロに関しては、今回の一戦で復帰できる状態のようだ。ただ、ボニーは最近の4試合のうち3試合でゴールを記録している。そのため、ペジェグリーニ監督がアグエロをベンチスタートとする可能性は十分だ。

★タクティカル・プレビュー

▽今年1月に行われた直近の対戦では、アーセナルがエティハドで2-0と完勝した。当時の試合では、ヴェンゲル監督が珍しく、カウンターを主体とした守備的な戦術を採用。見事にシティ攻撃陣を完封し、フランス人指揮官がリアリスティックな面を見せた。

◆ヴェンゲルのプランは?〜アーセナル〜

▽今回の一戦でも、ヴェンゲル監督のプランに注目だ。直近の直接対決のように、アウェイであれば割り切ったカウンター戦術を採用しやすいが、エミレーツであればより能動的なプレーが求められるだろう。加えて現在は、[4-5-1]で臨んだ直近の直接対決で出色のパフォーマンスを見せたコクランとカソルラが離脱中。危険察知能力の高い潰し役のコクランと、正確なつなぎでカウンターの起点となれるカソルラが不在となれば、受け身の戦術を採用しても機能しない恐れはある。

▽シティがコンパニ不在で守備に不安を抱えている現状を考えれば、いつも通り能動的に仕掛けていくのも悪くない選択だ。ジルーは最近の3試合で5ゴールと好調。パワーがあって前に強いタイプのマンガラ&オタメンディを相手に、ジルーが精度の高いポストプレーができるかどうかが、アーセナルが試合を優位に進めることができるかどうかのポイントになる。

▽また、アーセナルとしては、ウォルコットのスピードをうまく活用していきたい。マンガラ&オタメンディはボールに食いつき過ぎる面がある。ジルーのポストワークで相手をおびき出し、ウォルコットが右サイドからダイアゴナルな動きを見せるなど、相手最終ラインのギャップをうまく突いていきたい。コラロフを揺さぶれば、正確無比のクロスを装備するエジルが右サイドに流れてからジルーを狙うなどの得意な形も出せるはずだ。

◆豪華な攻撃陣も、バランスは?〜シティ〜

▽一方、チーム全体をオーガナイズできるコンパニが不在のシティは、攻守のバランスに気を付けながら戦う必要がある。チームは現在、6試合連続で失点中と守備が安定していない。中盤の守備が緩くなれば、リーダー不在の最終ラインは一気に崩壊する危険性をはらんでいる。特に、アーセナルには急所を見逃さないインテリジェンスなエジルがいるだけに、穴を出してしまえばあっさりと致命傷を負わされることになる。

▽中盤のバランスという観点から見れば、ペジェグリーニ監督が試行錯誤しているのは、豪華なアタッカー陣の組み合わせだろう。今季の公式戦でシルバ、デ・ブライネ、ヤヤ・トゥーレの3人が揃い踏みした試合は、わずかに2試合。いずれもCLのボルシアMG戦だった。

▽まずアウェイでのボルシアMG戦では、ハーフタイムにヤヤ・トゥーレを下げて、ビハインドを背負った後の65分にはシルバを代えている。さらにホームでの折り返しマッチでも、ビハインドを背負い、65分にデ・ブライネを下げた。いずれもペジェグリーニ監督の的確な修正によって最終的に勝利したものの、ヤヤ・トゥーレ、シルバ、デ・ブライネの3人を同時起用したときのバランスを見いだすことができていない。

▽これまでは、3選手のいずれかが離脱していたことで逆にうまく回せていたが、現在は全員が起用できる状態。3人とも、ベンチで納得できるような選手ではないのは明らかだ。

▽3人全員が同時に先発で起用された際は、攻撃偏重になりがちな中、どのようにバランスを取るか注目だ。守備力に長けるフェルナンドが不在の現状、バランス感覚に優れるデルフに出番が回ってくる可能性が高い。彼のパフォーマンスがチームの浮沈を左右することになるかもしれない。