RIZINオフィシャルサイトより

写真拡大

 年末の12月29日、31日に行われる新格闘技イベント「RIZIN」に、暴力団との関係がウワサされている。

 イベントには、柔道金メダリストの石井慧や、3年前に引退していた元PRIDE王者のエメリヤーエンコ・ヒョードル、元力士の把瑠都や曙、4年ぶりの復帰戦を行う桜庭和志らが出場するが、先日、元プロレスラーで格闘技団体代表の前田日明氏がニュースサイト「R-ZONE」のインタビューで「ダメですね!真っ黒ですよ、あれ。反社会的勢力が付いてる」(原文ママ、以下同)と、発言。

 RIZINの前身であるPRIDEは、かつて暴力団とのつながりを週刊誌で暴かれるのと時を同じくして、放送局のフジテレビが撤退して消滅に至ったが、これについて前田氏は「反社会的勢力の連中が●●●●●●●の金を持ってきていたんですよ。だから、普通の団体が払える3倍、5倍、10倍のギャラを払えたんです。●●●●●●●をやってたのは、●●興業だったでしょ?5代目から6代目に替わった時に●●興業が潰されて、金が入ってこなくなって借金がバーっと増えて、それでグシャッと潰れたんですよ」と、暴力団絡みの内情を暴露。さらに「で、また●●会でやろうとしてるでしょ」と、新イベントもまた、別の暴力団組織と関係しているかのように話した。

 ●●会と伏せ字にされている部分は、08年に引退するも、今年12月に復帰した山口組元直系組長の組織ではないかという推察が暴力団関係に詳しい情報筋から上がっている。Twitterでは、その人物の実名を挙げ「誰もが知る有名格闘技イベントを、形を変えて復活させた」としている人もいるのだ。

 さらにRIZINについては、正式発表前の6月、暴力団に詳しいフリーライターの鈴木智彦氏がTwitterで「山口組にがじられ、それがめくれて消滅した格闘技のPRIDE、今年の年末、フジテレビで復活すると聞きました。ヤクザ筋だから確かな情報かわかりません。情報ルートをみても分かってもらえるはずですが、よくやるよなぁとしか言えない」とつぶやいていたが、その“ヤクザ情報”通りにイベントが立ち上がったため、暴力団との関係を心配する声がファンからも上がっていた。

 こうした話について、ある格闘技ライターは「実は、RIZINに出場する若い選手から『●●会の人が関わっているみたいですが、大丈夫ですか?』と聞かれた」と打ち明けている。

「格闘技ブームが去って仕事が激減しているので、いま取材拒否されたら死活問題だから実名では言えないし、そういう記事も書けないですが、RIZINはPRIDE時代に負った未払い金の清算などで関係者がヤクザに詰められて、やむなく始めたというウワサもあります」(同)

 もっとも、大会の実行委員長である榊原信行氏は10月8日の発表会見で「みなさんから非難を受け、脇が甘かった部分も反省し、企業としての防衛力を高め、自分たちを律します」として、元警視庁刑事部理事官の菅村明仁氏や2名の弁護士、中村信雄氏と大鶴基成氏をコンプライアンス担当に迎えている。前田氏や鈴木氏の発言からうかがえる暴力団との関わりが実際にあるのかはわからない。しかし、こうした相次ぐ疑惑の材料について団体側からハッキリ潔白が示されたということはなく、グレーなまま。問題は、そんなイベントをフジテレビ、スカパー!が堂々と放送することでもある。

 フジは4年前、全国の暴力団排除条例施行を受け、加盟する日本民間放送連盟が示した指針に従い「経営トップから制作現場に至るまで一丸となり、反社会的勢力に介入の隙を与えないという態度を徹底」としていたが、一方で島田紳助が暴力団との交際を理由に芸能界引退となったときには、情報番組のキャスター小倉智昭が「トラブルを闇社会の人が解決することもある」と暴力団を容認する発言をするなど、脇の甘さもあった。その指針もよく読めば、暴力団との関わりが判明した場合に契約解除ができるという、事後対応にすぎない内容でもある。

「フジはCSの番組企画で立ち上げていた『巌流島』という格闘技イベントを、この夏、理由を示すことなく急きょ不自然な形で放送中止にしていて、これは格闘技界に関わる背後の力関係が作用したといわれています。RIZINのバックが、いかにコワモテかってこと」(同)

 スッキリしないRIZINには、さすがにフジ社内でも「疑惑があるのに放送するのはおかしいし、一歩間違えば局自体が反社会的勢力の食い物にされるかもしれない」と、放送に反対する関係者もいる。

「PRIDE時代に大きく関わったプロデューサーは、いまだ暴力団組織との直接関与が弱みになっているという話もありますから、RIZINの放送強行は何か付け込まれているんじゃないかと疑いたくもなる」(同)

 フジ広報部にこうしたRIZINの暴力団関係疑惑について聞いてみたところ、なんとその回答は「地上波で放送する予定ですが、大会の主催・運営には関わっておりません」という一文のみだった。

 あくまで放送をするだけというスタンスで、イベント自体が暴力団と関わろうとフジに責任はないというニュアンスだ。これは先の「反社会的勢力に介入の隙を与えないという態度を徹底」という指針と大きくかけ離れた印象があるのだが、これもバラエティ、ドラマなど軒並み苦戦するフジ凋落の象徴だろうか? 年の瀬に行われる熱戦をめぐり、リング上の汗のみならず、フジ関係者の冷や汗が落ちなければよいのだが。
(文=ハイセーヤスダ)