ゼビウスの生みの親、遠藤雅伸氏がカードゲーム開発ワークショップ

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コンピュータゲームの黎明期から誰もが遊んだあのゲームまで、ゲームの歴史を体感できる展示会が埼玉SKIPシティで開催中の「あそぶ!ゲーム展」です。今回、その「あそぶ!ゲーム展」内での特別ワークショップ「作って遊ぼう!対戦カードゲーム」を取材しました。

小中学生を対象にカードゲームを実際に作り、完成したカードゲームで対戦するという流れ。講師は名作『ゼビウス』や『ドルアーガの塔』の生みの親、遠藤雅伸さんです。
20人の参加者とともに、遠藤氏が考案した「バトルファイブ」というカードゲームを作りました。「バトルファイブ」はシンプルな構成のカードゲームで、1組5枚のカードを作って1対1でバトルをするというものです。数字を全部足すと「13」になるランダムな数字と、グー・チョキ・パーのジャンケンの要素を組み合わせたもので、「数字」の大小とジャンケンの勝ち負けを加算したもので勝負が決まります。

今回は単純に「数字が多く勝った人」が勝者ではなく、逆に「数字が少なかった人」が勝ちという変則ルールを盛り込みました。このルールのおかげで参加者同士のコミュニケーションも活発になったようです。

カードゲームそのものは、既に参加者にとってなじみの深いものですが、極めてシンプルなルールなもので遊びやすいものになっています。あらゆるゲームの本質は大掛かりなビジュアルでもなく、複雑に入り組んだストーリーでもなく、きわめてシンプルなところにあるという遠藤さんの考えを反映したものでした。

イラストは創意工夫、あれ? どっかで見たことがあるぞ!

ワークショップでは、既成のトランプに参加者それぞれお手製のキャラクターやイラストを描いたシールを貼りつけ、そこにランダムな数字とジャンケンのシールを貼りつけ完成させます。

もちろん有名なゲームやアニメからインスパイアを受けたものもあります。遠藤氏自らが各テーブルを回ってイラストを見て「みなさん、絵が上手ですね」と感心しきり。白紙だったカードに参加者それぞれが工夫を凝らしたイラストで命を吹き込んでいました。中には、どこかで見たようなイラストも多かったのですが、参加者自身が描いたイラストなので達成感も高かったようです。

カード作成に使用したものはポスターカラーなどの簡単な材料、あとはトランプ状の紙とスティック糊、数字の書いてあるシールやジャンケンシールなどがあれば家庭でも簡単にできるカードゲームです。

出来上がったカードゲームでテーブル対面する相手と勝負します。対戦ごとに席替えし、いろいろな相手とプレイ。全員が初対面で、最初はぎこちなかったものが、すぐに打ち解けます。このあたりはゲームがコミュニケーションにも適したツールやソフトだということを再認識。だんだんと会場は熱気を帯びてきました。

今回の参加者は20人(うち男子18人、女子2人)、年齢は小学3年生から中学2年生までと幅広い年齢層が参加しました。

5回のバトルを経て優勝者が決定。下の写真は総合優勝の山田君は「ゲームがすごく好きなので(優勝して)うれしい」。講師の遠藤氏は「今日の参加者さんたちの親御さんもゲームが好きなかたが多いようですね。参加者のお子さんから『ドルアーガの塔』を作った遠藤さんですね。と言われびっくりしました。親御さんとお子さんの2世代に渡ってゲーム好きなご家庭が多いんでしょうね」とコメントしています。

今回のワークショップはゲームを遊ぶだけでなく、作るという側面からも楽しんで親しんでもらえるという主旨。ゲームクリエイターとして第一線で活躍した遠藤氏自らが参加者と一緒にカードゲームを作り上げるという点が素晴らしいと思います。

今回のように、プロのクリエイターと一般の参加者がゲームを通じて触れ合うことでゲームへの関心やコミュニケーションの一助としてのコンテンツやソフトウェアの質が向上し、新しいエンタテンイメントコンテンツやゲームコンテンツが生まれてくるきっかけになるのではないでしょうか。

次回は12月20日、赤川智洋(アーティスト/エンジニア/博士(映像))氏による『自分だけのゲームをプログラミング!』を開催。2016年1月10日には、特別ワークショップVol.3『デジタルゲームを、もっと楽しく!面白く!』として、デジタルゲームの研究者、馬場章先生(東京大学大学院情報学環教授)を講師に迎え、親子でデジタルゲームの歴史や仕組みを学び、ゲームをもっと楽しく面白くする付き合い方を考えます。

2016年2月14日には、関連イベントとして「スペースインベーダーチャンピオンシップ」の開催も決定しました。誕生から30年以上たった今でもそのゲーム性が多くのファンを魅了している伝説のシューティングゲーム「スペースインベーダー」。特別ゲストには「スペースインベーダー」開発者、西角友宏氏を招き「スペースインベーダー」のチャンピオンを決定する競技会を開催します。