12日、スペイン・バルセロナで行われたフィギュアスケートのグランプリファイナルにおいて、羽生結弦が世界歴代最高得点を更新する330.43点を叩き出し、男子初の3連覇を達成。羽生は先月のNHK杯で更新した同記録を僅か2週間で自ら塗りかえた。

すると14日放送、テレビ朝日「報道ステーション」ではスポーツキャスター・松岡修造氏が聞き手となって行われた羽生のインタビューが放送された。

「一番最強に高い壁だった」と切り出した羽生は、「その壁っていうのは連続じゃないと訪れない。前回の大会で良いスコア、良い演技ができたからこその次の試合での壁。この試合で壁をぶちやぶれなかったら、もう一回良い演技をしてもう一回次の試合をやらなければいけない。そうなるともう平昌(五輪)まであと何回試合があるかって考えたら、そんなに時間ない」とその理由を説明した。

そんな羽生は、前人未到の快挙にも「自分の中では全然異次元じゃない」とキッパリ。それでも演技後のキスアンドクライで涙を流したことについては「パッとなんで泣いたのか出てこなかった」と苦笑いを浮かべた。

「ブライアン(コーチ)に良かったねって言われて、僕、最後の点数を見る前までにもう泣いてるんですよ。なんでか分からないんですけど。で、プーさん(のぬいぐるみを)見てたら、またワーってなってきちゃって。ずっと戦ってきた戦友なんです。多分、素の自分が出たんですよね」。

さらにこう続けた羽生は「最終的に色々考えたら、怖かったんだなって思って」と本音もーー。冷静に語る一方で、そのプレッシャーの大きさも我々の想像の域を遥かに超えたものだったのだろう。

だが、強気な姿勢もまた彼の魅力だ。フリーの演技前、リンクに入った羽生が最終調整を行っている間、場内には地元ハビエル・フェルナンデスに対するコールが沸き起こるも、この時を振り返った羽生は「“クッソー”って思って。“見てろよ”って思って。そのままダッシュしてトリプルアクセルをバーンって跳んで“俺だぞ”って。“今から俺が滑んだぞ”って(観客に示した)」と心境と吐露。アウェーの地にも臆することなく自分の演技を貫徹した王者の意地をうかがわせた。